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三和HD Research Memo(4):売上高、各利益は過去最高を更新


■三和ホールディングス<5929>の業績の動向

1. 2020年3月期決算の概要
2020年3月期の同社グループを取り巻く外部環境は、年初以降、国内では、建設市場は堅調に推移したが、需給逼迫により物流費や工事費が高止まった。海外では世界的な貿易摩擦の影響もあり、欧米の非住宅建設市場では成長の鈍化が見られたが、政策金利低下の影響で、米国の戸建住宅着工は増加に転じる兆候が見られた。年明け以降、新型コロナウイルスが世界的に流行したものの、海外子会社の決算期は12月決算であることから、2020年3月期における決算への影響はなかった。また、国内でも年度末に多少の納期遅延などがあったが、決算への影響はほとんどなかった。

このような環境下、同社グループは、「三和グローバルビジョン2020」第三次中期経営計画の初年度を迎え、「グローバル・メジャー」としてのトップブランドの基盤を確立する2ヵ年とすることを目標にスタートした。コア事業の基本戦略として、国内では、各事業分野でのポジション確立を図るとともに、「動く建材企業」として、成長と事業拡大に向けた体制強化に取り組んだ。また、昭和建産(株)、田島メタルワーク(株)、三和電装エンジニアリング(株)、林工業(株)の4社を連結範囲に加え、更なる事業拡大のスピードアップ、連携強化によるシナジー発揮に努めた。2019年9月末には創業117年の歴史で培われた厚い顧客基盤を持つ鈴木シャッターの全株式を取得した。米国では、基幹事業のシェア拡大のための川上営業の強化、代理店支援の促進を図るとともに、米中貿易摩擦に対応し、メキシコでの生産能力を増強した。欧州では、産業用ドア事業拡大、ガレージドアのシェア拡大を引き続き推進するとともに、2019年5月にはヒンジドア事業強化のため、主に北欧・英国で同事業を展開しているRobust AB(ロバスト)の全株式を取得した。併せて、製販の業務効率の向上を図るため欧州全体のデジタル化を推進した。成長事業の基本戦略として、日米欧のサービス分野の強化を推進し、国内では、法定検査のシェア拡大、欧米ではフィールドサービスシステムの導入推進を図った。アジア事業では、中国事業3社(上海宝産三和門業、安和金属工業(台湾)、三和シヤッター香港)、アジア事業1社(ビナサンワ)を連結範囲に加え、グループ運営の強化を図った。

以上の結果、同社の2020年3月期決算は、売上高440,161百万円(前期比7.4%増)、営業利益34,217百万円(同8.3%増)、経常利益33,469百万円(同10.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益21,647百万円(同3.5%増)と増収増益で着地した。売上高、各利益は、3期連続して過去最高を更新した。ただ、期初予想に対しては、売上高、営業利益、経常利益ともに予想を達成したが、親会社株主に帰属する当期純利益は国内子会社の特損計上により予想未達に終わった。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)




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