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サイネックス Research Memo(4):ICTソリューション事業及びロジスティクス事業で増益に


■業績動向

1. 2020年3月期第3四半期累計業績の概要
サイネックス<2376>の2020年3月期第3四半期累計の売上高は前年同期比0.6%減の10,246百万円、営業利益は同4.5%増の272百万円、経常利益は同3.4%増の291百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は178百万円(前年同期は63百万円の損失)となった。

売上高は2019年3月に連結対象から外れたサンマークの影響により微減となったものの、既存事業ベースではロジスティクス事業が好調に推移したことにより増収となっている。サンマークの業績は2018年3月期で895百万円、営業利益で6百万円だったことから、2020年3月期第3四半期累計では売上高で数億円の減収要因だったと見られる。売上原価率は、販売構成比の変化(ロジスティクス事業の上昇)を主因として、前年同期比4.0ポイント上昇したものの、サンマークが連結対象から外れたことなどを主因として販管費率は同4.2ポイント低下し、営業利益率は同0.2ポイント上昇の2.7%となり、前年同期比での増益を確保した。なお、前年同期はサンマークにかかるのれんの減損損失を計上したため、親会社株主に帰属する四半期純利益は63百万円の損失計上となったが、2020年3月期第3四半期累計では大きな特別損益項目はなく、親会社株主に帰属する四半期純利益も黒字転換している。

事業セグメント別概況は以下のとおり。

(1) 出版事業
出版事業は、売上高で前年同期比10.5%減の5,190百万円、セグメント利益で同3.5%減の824百万円となった。2020年3月期第3四半期累計期間における『わが街事典』の発行自治体数は、新規・再販合わせて143と前年同期の151からは若干減少したものの、引き続き堅調に推移している。2020年3月期第3四半期末における累計の共同発行自治体数は、大分県別府市や福岡県糸島市などからの新規受注もあり、全体で922と順調に増加した。そのほか、『わが街事典』の派生商品として、子育てガイドや高齢者福祉ガイドなどジャンル別行政情報誌の発行に取り組むとともに、50音別電話帳『テレパル50』では行政情報や特集企画を掲載した電話帳の発行により売上確保に取り組んだ。サンマークが連結対象から外れた影響で売上高は減収となったが、同要因を除けば前年同期並みの売上水準だったと見られる。

(2) ICTソリューション事業
ICTソリューション事業は、売上高で前年同期比0.9%減の2,021百万円、セグメント利益で55百万円(前年同期は30百万円の損失)となった。EC事業における旅行商品の販売が自然災害の影響で低調だったことが減収要因となった。

一方で、自治体向けホームページ・アプリ開発サービスは、新たに長野県岡谷市や福岡県福津市などから受注するなど、2020年3月期第3四半期累計期間で16の自治体と契約し、前年同期比の11契約から増加した。2020年3月期第3四半期末の累計契約自治体数では前年同期末の24から47に拡大している。また、デジタルサイネージサービス『わが街NAVI』についても長崎県大村市の市役所や大阪府藤井寺市のイオン藤井寺ショッピングセンターに設置されるなど順調に立ち上がっている。セグメント利益の回復については、販売構成比の変化が主因となっている。

(3) ロジスティクス事業
ロジスティクス事業は、売上高で前年同期比23.5%増の3,006百万円、セグメント利益で同57.0%増の69百万円と好調に推移した。エルネットで展開する郵便発送代行業務において、2018年以降の大手運送会社の料金値上げを追い風に、顧客の獲得が順調に進んでいることが好調の要因となっている。

(4) 不動産事業
不動産事業は、売上高で前年同期比18.4%減の29百万円、セグメント利益で同12.2%減の17百万円となった。サンマークが連結対象から外れたことが減益の要因となっている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)




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