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EG Research Memo(3):ゲーム関連、監視・カスタマーサポート関連、広告関連が3本柱


■イー・ガーディアン<6050>の会社概要

2. 事業概要
売上高の主力はソーシャルサポート業務とゲームサポート業務であり、2業務で全社売上高の7割以上(76.4%)を構成し、アド・プロセス業務を加えると全社売上高の89.2%を占める。

(1) ソーシャルサポート事業
ソーシャルサポート事業は、投稿掲示板やEC、SNSなどを対象に監視・カスタマーサポート、運用、分析といった多種多様な業務を代行する。厳選された人材による監視サービス(有人監視)が基本であるが、その効率を上げるために専門特化した監視ツール(システム監視)も併用される。独自開発されたAIシステムにより低コストかつ高品質なサービス提供をするうえで武器になっている。従来は監視系の業務が主体だったが、現在はカスタマーサービスの代行や金融系サービスの本人認証サービスなどのカスタマーサポート系業務にシフトしている。セグメント売上高は2,472百万円、前期比で28.4%増と成長率が高い。

(2) ゲームサポート事業
ゲームサポート事業は、オンラインゲームを運営するクライアントに対し、問い合わせ対応を始めとする運営をサポートするとともに、デバッグ等の周辺業務もEGテスティングサービスを中心に展開する。ゲームをリリースする前に行うデバッグ作業からリリース後の問い合わせ対応までをワンストップで提供できる体制を整え、他社との差別化を狙う。近年は国内のゲーム会社のヒットが減少する中、海外のゲーム会社の日本進出などグローバルな業務が増える傾向にある。セグメント売上高は2,521百万円、前期比で2.1%増と低成長だった。国内ゲーム会社向けの需要は足元持ち直す傾向にある。

(3) アド・プロセス事業
アド・プロセス事業は、広告審査業務を始め、広告枠管理、入稿管理、広告ライティング等の業務を提供する。同社センターで請負う場合と派遣・常駐する場合がある。広告関連の業務は、過去労働集約的な面が強かったが、同社独自のAIシステムやRPA(Robotic Process Automation)を活用し生産性が向上している。セグメント売上高は839百万円、前期比で5.9%増と堅調だった。

上記3事業の事業モデルの特徴は、対応量(件数)に応じた課金体系であり、リーズナブルな料金で専門的なサービスを受けられ、導入までのスピードが速いのも同社の特徴である。

(4) その他事業
その他事業は、脆弱性診断やセキュリティ対策サービス(EGセキュアソリューションズ)、ハードウェアのデバッグ事業(EGテスティングサービス)、人材派遣業務などの業績が含まれる。2019年8月にグレスアベイルを子会社化し、クラウド型のファイアウォールやセキュリティ診断ツールを提供する体制を整えた。セグメント売上高は702百万円、前期比で1.8%減である。

(5) 人とシステムによる低コスト・高品質が強み
同社の業務は人材による監視サービス(有人監視)から始まっており、現在でもその基本は変わっていない。以前からシステム化が行われており、2000年代から、あらかじめ登録しておいたNGワードをハイライト表示する機能などは使われていた。2010年代に入ると、人工知能型テキスト監視システム「E-TRIDENT」や人工知能型画像認識システム「ROKA SOLUTION」が併用されるようになると、業務は格段に進歩し、他社ではできない低コスト及び高品質が実現できるようになった。また、2018年からは、自社開発のRPA(Robotic Process Automation)を活用した業務の自動化に本格的に取り組む。特にアド・プロセス分野では、広告代理店・メディア運営企業の働き方改革、労働時間縮小の潮流があり、RPAを活用した業務効率化のニーズが高い。2019年にHmcomm(株)と連携し、AI音声認識の活用によりリアルタイムでの動画監視をするシステムを開発し稼働を開始した。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)



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