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アクセル Research Memo(5):2020年3月期はグラフィックスLSIの需要回復で大幅増収、黒転の見通し


■今後の見通し

1. 2020年3月期の業績見通し
アクセル<6730>の2020年3月期の業績は、売上高で前期比39.9%増の7,000百万円と大幅増収に転じ、すべての利益項目で110百万円と黒字転換する見通しだ。前提となる遊技機器の販売台数は、前期比13.4%減の155万台と引き続き低調推移を見込んでいるが、在庫調整の一巡によりグラフィックスLSIの販売数量については同62.1%増の約47万個と増加に転じることが要因だ。また、「AG6」の開発が完了したことにより研究開発費が前期比47.1%減の1,330百万円と大きく減少することも増益要因となる。なお、半期ベースでは上期の売上高が前年同期比41.5%増の3,100百万円、下期が同38.6%増の3,900百万円と右肩上がりの回復を想定している。利益面でも上期は若干損失が残るが、下期からは黒字に転じる見通しだ。

製品別の売上動向では、主力の遊技機器向けグラフィックスLSIが前期比55%増の約35億円※となる見通し。期中に本格出荷を開始する「AG6」の比率は10%程度を見込む。モジュール基板比率については前期の30%から20%に低下する見込みとなっている。採用顧客数がまだ少ないのが要因のようだ。モジュール基板比率の低下により平均販売単価は若干低下する見込み。グラフィックスLSIで5年ぶりの新製品となる「AG6」は、「AG5」と比べてデータ圧縮率や描画性能で上回る高性能品であることが特徴で、遊技機器メーカーにとってはディスプレイ上での多彩な映像表現が可能となり、魅力的な新機種の開発に寄与するものと期待される。販売価格は「AG5」の1割強高い水準になっていると見られる。なお、グラフィックスLSIの市場シェアはリユース品も含めて前期並みの水準を維持する前提となっている。遊技機器向けその他LSIについては前期比32%増の約33億円※となる見通し。LEDドライバは採用機種数が減るため減収となるものの、メモリモジュールの新製品が新規採用され増収要因となる。その他、組込み機器用グラフィックスLSIは前期比横ばい、後述する新規事業については1億円程度の増収を見込んでいる。

※決算説明会資料よりフィスコ推定

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)




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