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トラストテック Research Memo(4):大幅増収増益で着地。技術系領域が高成長を継続


■業績の動向

トラスト・テック<2154>の2019年6月期第2四半期決算は、売上高40,246百万円(前年同期比35.6%増)、営業利益3,112百万円(同40.8%増)、経常利益3,079百万円(同39.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益2,000百万円(同52.4%増)と大幅増収増益となり、売上高、営業利益は過去最高を更新した。また、同社がKPI(重要業績評価指標)として位置付けるEBITDA(営業利益+のれん償却+減価償却費+買収一時費用)は3,673百万円(同31.0%増)となった。

同社は技術系領域、製造系領域、海外領域の3つのセグメントで事業を展開しているが、3セグメント全てにおいて前年同期比増収増益を達成した。

第2四半期期間の主要なイベントとして新卒者の採用活動があるが、2019年4月入社に向けた採用活動は極めて順調に進捗し、足元では約950名が入社予定となっている(下期に入っても採用活動は続いているため、最終的にはさらに数十名が上乗せとなる見通し)。

事業セグメント別動向は以下の通りだ。

1. 技術系領域の動向
技術系領域は売上高19,875百万円(前年同期比23.7%増)、EBITDA3,011百万円(同32.0%増)となった。従来からの主力分野である輸送用機器・電気機器で高水準の需要が継続したほか、同社が注力しているIT系領域の需要も旺盛で、各需要先に向けた技術者派遣数が順調に拡大した。

また単価面でも、旺盛な技術者需要を反映して四半期ベースで毎四半期上昇を続けており、2019年6月期第2四半期単独期間(10-12月)は3,523円と前年同期比3.9%上昇した。前述の派遣技術者数の増加とあいまって、20%台の高い増収率が継続する大きな原動力となっている。

2. 製造系領域の動向
製造系領域は売上高5,105百万円(前年同期比3.8%増)、EBITDA266百万円(同4.9%増)となった。同社は製造系領域については“安定成長”事業という位置づけの下、シェア拡大よりも収益性の確保を優先した事業展開を行っている。第2四半期も引き続き地域密着型営業に注力し、高単価の案件の獲得を進めた。これらの結果、第2四半期のEBITDAマージンは5.2%(営業利益率は5.1%)と、製造業派遣としては業界トップクラスの収益性を確保した。

3. 海外領域の動向
海外領域は売上高15,317百万円(前年同期比75.8%増)、EBITDA432百万円(同39.0%増)となった。同社は2017年12月1日付でGAPを、2018年8月31日付でQuattro Groupを子会社化した。第2四半期決算ではGAPの収益が6か月分(前年同期は3か月分)、Quattro Groupの収益が4か月分(前年同期はゼロ)、それぞれ取り込まれたため、売上高は大幅な増収となった。利益面でもGAPとQuattro Groupの連結寄与でEBITDAは大幅増益となった。営業利益ベースでは、のれん償却負担によって前年同期は69百万円の営業損失だったが、第2四半期はのれん償却負担をこなして104百万円の営業利益へと黒字転換を果たした。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川裕之)




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