城南進研 Research Memo(6):新業態の「城南予備校DUO」やマナビスの増大で、事業ポートフォリオの改善急ぐ
3. 「事業ポートフォリオの改善と経営基盤の強化」の狙いと進捗状況
少子化や大学入試の多様化に伴う消費者ニーズの変化などにより、事業ポートフォリオの改善というテーマは、以前から重要な課題となっていた。城南進学研究社<4720>はこの点について、予備校部門の校舎の整理統合を進めて2017年3月期末には9校舎まで体制をスリム化した。しかしながらトップライングロース(売上高の拡大)が望めない状況にあっては経営効率化(経費節減)の取り組みだけでは限界があることから、同社は2019年3月期において、予備校事業の抜本的対策に踏み切ることを決断した。これが業績面での赤字予想の要因ともなっている。
こうしたケースでは往々にして縮小均衡に陥りがちであるが、同社の場合は総合教育ソリューション企業として、大学入試市場に多様なサービスを提供している強みを生かし、新業態の「城南予備校DUO」や「河合塾マナビス」、個別指導部門の強化とセットにすることで、文字どおりのポートフォリオ変革を目指している点が特長的だ。
予備校事業では、現在の9校舎のうち、吉祥寺、柏、川崎の3校を閉校し、6校体制にすることが決定している。このうち、吉祥寺校と柏校については近隣に「城南予備校DUO」を開校し、そこへの移転という形となる。川崎校については、2019年2月に開校予定の「城南予備校DUO」蒲田校で生徒を吸収することになる。
「城南予備校DUO」は、2018年3月期において新百合ヶ丘校と三軒茶屋校をパイロットスクールとして開校し、手応えを得たことが最初のきっかけだ。「城南予備校」の整理統合の受け皿としての役割に加え、個別指導塾の「城南コベッツ」との親和性も高く、直営の「城南コベッツ」のDUO化(DUOと同じ校舎に「城南コベッツ」も入居して経営効率と指導効率アップを狙う取り組み)は、テコ入れの有効な施策として期待されている。
「城南予備校DUO」は2019年3月期に5校の開校が予定されており、2019年3月末時点では7校体制となる見通しだ。同社自身は今期の新規開校数として10校近くを目標としていたと推測されるが、マナビス同様、適切な物件の確保が追い付かないもようだ。
弊社では同社が進める予備校からDUOへの業態変更は収益構造の改善に大きな効果をもたらすとみている。理由はコスト構造の差だ。予備校は現役高校生よりも卒業生を対象とし、50人規模の集団授業を行うという事業モデルで制度設計がされている。昼間の時間帯に高校と同様に授業を行うため、設備・教室数(不動産賃料)、講師(人件費)の両方で固定費負担が重いコスト構造となっていた。充足率が高ければ極めて高い経営効率を実現できたが少子化が進行した現在ではそれが逆回転して経営を圧迫している。
一方、DUOの事業モデルは現役高校生を対象とし、講師1人に対して生徒数8人をマックスとして、集団授業と個別指導を組み合わせる形で授業を行うものだ。1校舎の教室数は2~4教室程度で、現役生が対象であるため、夕方から夜間に2回転で収益が確保できるコスト構造としている。
大学受験対策という機能面では、DUOが予備校の役割を肩代わりすることは十分可能だと考えられるが、前述のような事業モデルに照らすと、収益の絶対額で予備校並みのものを確保するためには、校舎数は予備校よりも多く設置する必要があると弊社では推測している。状況次第では予備校の閉鎖統合は2020年3月期以降も続く可能性がある。こうした状況を考えるとDUOは現状見通しが立っている7校体制では不十分で、最低でも20校程度は必要ではないかというのが弊社の推測だ。今後、どのようなスピード感でDUOを拡大させていくかが注目される。
英語分野でのM&A・事業提携に加え、幼児教育の分野でも小規模保育事業のフェアリィーを子会社化。今後のシナジーに期待が高まる
4. 「戦略的なM&A、アライアンスによる企業価値の向上」の狙いと進捗状況
戦略的なM&Aやアライアンスは手法の問題であって、事業領域としてはどの分野でも活用できる。前述のように、今第2四半期は英語教育の領域でiaeグローバルジャパンとの業務提携やアイベックの子会社化を実施した。
今第2四半期のもう1つの注目すべきM&Aは、乳幼児教育分野で行われた。フェアリィーの子会社化(2018年9月)だ。このM&Aを始めとして、同社は今第2四半期で乳幼児教育の分野でいくつかの施策を発表しており、この分野が英語教育の分野と並ぶ注力事業ドメインということが明確となった。
フェアリィーは0~2歳までの乳幼児を対象とした小規模保育事業の保育施設を、埼玉県下で9園運営している。また保育士の研修・育成に関しても優れたノウハウを有しているのが特長だ。事業規模は、2018年3月期の売上高が361百万円、営業利益が27百万円となっている。
同社は2017年5月に、千葉県を中心にフェアリィー同様に小規模保育所運営を手掛けるJBSナーサリーを子会社化している。フェアリィーの子会社化によって、同社は隣接する千葉・埼玉両県で保育事業の拠点を確保したことになる。
保育事業については同社自身が立川市で城南ルミナ保育園(東京都認可保育所)を2011年4月から運営している。くぼた式育脳法を導入しているほか英語レッスンや体操指導も行っており、ほぼ満員での運営が続いている状況だ。このルミナ保育園について、JBSナーサリーが2019年3月期に川崎市にルミナ保育園を開園する予定だ。
乳幼児教育に関しては前述のように、コンテンツとしてのくぼたのうけんの育脳法とズー・フォニックス・アカデミー(子会社ジー・イー・エヌが事業主体)の英語教育がある。これにハコ(施設)としてJBSナーサリーとフェアリィーが加わったことで、今後はそれぞれが融合しあって乳幼児教育という領域内でのシナジー追求が大きく進展することを弊社では期待している。川崎のルミナ保育園のコンセプトは立川と同様になると考えられ、そのモデルケースとなるものと期待される。
各世代向けのサービスメニューはほぼ出そろう。今後は有機的につなぐ仕組みの強化が課題
5. 今後の取り組みと課題
以上見てきたように、今第2四半期までに同社の中期経営計画は順調に進捗し、予備校事業の再編にとどまらず、同社全体としての事業ポートフォリオの変化が一段と明確となってきた。同社はかねてより「総合教育ソリューション企業」を目指して、事業展開図(事業ロードマップ)の空いた隙間を埋めるべくM&A等に注力してきたが、乳幼児から社会人まで、かなり埋まってきた形となっている。
3年前に比べるとその変化と充実ぶりが明確に理解できる。同社は早くから「総合教育ソリューション企業」を目指す方針を掲げていたが、乳幼児、小学生、受験生(中高生)、大学・社会人の各世代向けのサービスがスタンドアローン(独立)の状態にあり、同社の掲げる「長期囲い込み戦略」というコンセプトが空回りしている印象は拭えなかった。しかし現在では、事業展開図に見られるように各世代向けの教育サービスの充実度に加え、(4技能強化という)英語教育によって世代を超えて1本の芯で貫く、いわゆる一気通貫体制の確立への道筋が見えてきた。
まだ事業マップの隙間は空いており、そこを埋めていくという課題は残っているものの、同社のサービスを受け続ける(同社の言葉で言えば「J-Family」のメンバーであり続ける)ことの価値や意義を体感できる体制が整いつつあるということだ。前述のように、同社はその決め手として「英語の城南」ブランドの確立を目指している。
しかしながらこの点については、慎重に見ておく必要があるというのが弊社の考えだ。「英語の城南」ブランドの確立は有力な戦略の1つであることに異論はないが、それで十分かは疑問だ。ブランドの確立には相応の時間を要するという現実もある。真の「J-Family」構想の実現に向けて、英語教育の一層の充実、あるいは、英語にこだわらず同社が提供する各教育サービスや対象とする各世代を有機的につなげる新たな「仕組み」の開発が、今後の課題になってくるものと弊社では見ている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)
<SF>
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