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イグニス Research Memo(6):ストックビジネスの強化(安定運営)と、爆発力のあるビジネスの推進を図る


■今後の方向性

イグニス<3689>は、2017年9月期より、2020年9月期を最終年度とする中期経営計画を推進しており、ミッションである「次のあたりまえを創る。何度でも」に基づき、「創造力と技術力が高い次元で融合した組織」を目指すことを基本方針としている。既存事業である「コミュニティ」、「ネイティブゲーム」について、それぞれの維持・強化を図る一方、新たに「VR事業(エンターテインメント、医療)」、「AI関連・検査自動化」、「医療機関向けSaaS」等の複数の事業を順次立ち上げ、2020年にはすべて収益事業化することを目指している。また、事業ポートフォリオの充実を図ることにより、キャッシュフローのエコシステムを創り出すとともに、様々な環境変化にも対応できる事業構造へと進化を図る。「ぼくとドラゴン」を中心とした「ネイティブゲーム」依存から脱却しつつ、「with」を含めた積み上げ型事業により強固な事業基盤を確立する一方、爆発力のある事業の推進による成長加速を目指す。

最終年度である2020年9月期の目標として、売上高150億円、営業利益60億円(営業利益率40%)を掲げている。特に、市場が拡大している「with」とVR事業(各種IP展開や「INSPIX」によるマネタイズ)を大きく伸ばす計画となっているようだ。


■株主還元

配当による株主還元はしばらく見送りとなる公算
同社は、財務体質の強化と事業拡大のための内部留保の充実を図ることが重要であると考え、過去において配当の実績はない。2018年9月期も無配を予定している。弊社では、これから本格的な成長ステージに入っていくとする同社の成長戦略から見て、配当による株主還元はしばらく見送られる公算が大きいとみている。

なお、投資しやすい環境の整備、投資家層の拡大、流動性の向上等を目的として、2017年11月30日を基準日、効力発生日を2017年12月1日とする株式分割(1:2)を実施している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)



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