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カナミックN Research Memo(7):旭川医科大学との共同研究で医療介護連携の地方型モデル構築


■中長期の成長戦略

1. 東証1部に昇格、経団連入会
カナミックネットワーク<3939>は、2018年7月に東証第1部へ市場変更をした。2016年9月にマザーズ市場に上場してからわずか2年弱のスピード昇格となった。介護ソフトを主たる事業とするIT企業では初めての東証1部上場となる。介護業界、医療業界からの注目度及び信頼度が高くなるため、営業面で追い風となることが期待できる。また、人材採用においても有利に働くことになるだろう。

同社は、東証1部上場に続き、2018年9月に経団連(日本経済団体連合会)への入会が承認された。地域包括ケアは、企業を支える個人や地域の活力の源泉であり、経済界の立場からもその推進に貢献していく。

2. 旭川医科大学との共同研究により地方型モデルの確立を目指す
同社は、2018年3月、国立旭川医科大学に共同研究講座を設置し「IoTクラウド利用のグローバルモデル構築」を開始し共同研究が本格化している。旭川医科大学は以前から遠隔医療に取り組んできた。同社は、この研究に必要な遠隔医療・看護支援等に関する新たな情報共有項目や支援システムに関する研究開発の役割等を担う。

元々、同社は東京大学との共同研究で「柏モデル(千葉県柏市)」を作り上げてきた経緯がある。「柏モデル」が都会型だとすれば、今回研究が始まった「旭川モデル」は地方型である。地方型の特徴は、1)大学・大学病院を頂点とする病院、クリニック、介護施設のツリー型のネットワークが明確であり連携しやすい、2)医師が不足しており退院後の介護までフォローできない3)拠点間の距離が遠いため遠隔医療、IoTセンサー、オンライン診断などが有効、などである。これらの特徴は、日本の地方都市に共通しており、今後の横展開の余地が大きいモデルとして期待が高まる。

研究開発のスケジュール概要は以下のとおりである。

(1) 2018年
地域包括ケアモデル(IoTクラウドによるパッケージ型医療・介護インフラモデル)を旭川市内で構築。

(2) 2019年
北海道モデル(道北、道東などをIoTクラウドとオンライン診療で支援する)。

(3) 2020年
グローバルモデル(対象地域を海外拠点に拡大する)。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)



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