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電算システム Research Memo(4):SI・ソフト開発が好況で高稼働。クラウド関連売上高も30%前後の高成長


■電算システム<3630>の業績の動向

2. 情報サービスセグメントの動向
(1) SI・ソフト開発及び商品販売
サブセグメントのSI・ソフト開発の売上高は5,541百万円で前年同期比11.1%増だが計画比では7.7%の未達となった。一方、商品販売の売上高は1,336百万円で前年同期比52.9%増となり、計画比でも69.9%上回った。これら2つのサブセグメントは、しばしば一体の案件として受注され不可分の関係にあることが多い。2つを合算したベースの売上高は6,877百万円(前年同期比17.3%増)で、計画比1.3%増とほぼ計画どおりでの着地となった。

SI・ソフト開発のうち、顧客の注文に応じて業務システムやネットワークの構築、ソフトウェア開発等を行う事業では、2018年12月期第2四半期は好況に支えられ繁忙が続いた。例年第2四半期(4月−6月期)は稼働率が低下して収益性が低下するが、今第2四半期は高水準の稼働が続いた。これが情報サービスセグメントの利益率を押し上げた大きな要因となった。またこのビジネスではプロジェクトマネジメントの強化(人材育成、管理の精緻化など)に努めて失敗プロジェクトの撲滅に取り組んでいるが、その面でも着実な進捗があったとみられる。

同社が近年力を入れているクラウドサービスでは、Google関連サービスが導入企業数、売上高ともに着実な成長を遂げた。Googleサービス(G Suite)導入企業は1,399社に達したほか、Google関連とその他クラウドを合計したクラウド関連売上高は前年同期比29.1%増の1,797百万円となった。クラウド関連売上高の中身はGoogle関連サービスが大半を占めており、2018年12月期第2四半期はGoogle関連売上高の構成比が90.9%にまで上昇した。

2018年12月期第2四半期に特徴的だった動きとして、AI(人工知能)やRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)に対する関心の高まりが挙げられる。同社はRPAについて2社の製品を販売代理店として取り扱っており、それへの引き合いが急増している。今第2四半期においては売上実績として目立ったものはないが、2019年12月期以降に期待が持てる注目商材と弊社では考えている。

(2) 情報処理サービス
情報処理サービスの売上高は2,597百万円(前年同期比11.4%増)で、期初計画を8.3%上回った。このサブセグメントの約半分(通期ベースでは約60%)はBPO事業が占めている。BPO事業は、中核業務であるお中元とお歳暮の商品発送代行業務が同社の下期に集中するため、収益が下期偏重という季節性がある。

そうしたなか、2018年12月期第2四半期のBPO事業売上高は、前年同期比2.8%減の1,307百万円となった。請求書作成代行処理など件数は順調な拡大が続いているが、前期にあった高単価の処理案件が減少し、売上高は微減となった。

BPO業務については2018年12月期下期以降、営業面で収納代行サービスセグメントとの協業強化(相互集客等)で相乗効果の実現を図るほか、2018年10月下旬に新BPO業務センターが竣工・稼働予定となっており、事業規模の一段の成長が見込まれる状況にある。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川裕之)



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