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電算システム Research Memo(1):BPOセンターの新設等、一連の能力・体質の強化策を完了し、成長準備が整う


■要約

電算システム<3630>は独立系総合情報処理サービス企業。システム構築のSI(システムインテグレーション)、ソフト開発、情報処理サービスなどを手掛ける「情報サービス」事業と、コンビニでの払込票決済サービスや国際送金サービスなどを手掛ける「収納代行サービス」事業の2つの事業部門を展開している。

1. 2018年12月期第2四半期決算は情報サービスセグメントの好調で利益が大幅上振れ
同社の2018年12月期第2四半期決算は、売上高18,039百万円(前年同期比10.6%増)、営業利益744百万円(同18.5%増)と増収増益で着地し、期初計画に対して特に利益が大きく上振れた。今第2四半期は2つのセグメントがともに前年同期比で増収を確保したが、特に情報サービスセグメントにおいて、SI・ソフト開発の受託案件の好況で高稼働が続き、営業利益率が大きく改善したことが利益の大幅な上振れにつながった。

2. 中期経営計画の業績計画達成に向けて諸施策が順調に進捗。M&Aによる上積みも目指す
同社は中期経営計画において2020年12月期の業績を売上高440億円、営業利益17億円と計画している。この実現に向けた取り組みは順調に進捗している。情報サービスセグメントではクラウド関連売上高が30%前後の高い成長を続けている。また、BPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)事業では東濃BPOセンターの建設を進め、2018年10月下旬に竣工の見通しとなっている。収納代行サービスセグメントでは、決済の新サービスを矢継ぎ早に開始したほか、PCIDSSの認証取得や事業基盤の増強・移行などを計画どおりに実施した。こうした自立成長への取り組みによって前述の業績計画を達成することに加え、M&Aによって長期経営計画『PLAN2020』で掲げる売上高500億円という目標の実現も目指す方針だ。

3. 2018年12月期通期は会社予想を上回る可能性
2018年12月期通期について同社は、売上高36,500百万円(前期比8.8%増)、営業利益1,310百万円(同0.9%増)を予想している。今第2四半期決算の上振れにもかかわらず通期予想を据え置いているため、通期予想達成のために必要な今下期の収益水準が大きく低下している。足元の需要動向や同社の投資活動とそれに伴う費用増加の見通しなどを考慮すると、今下期の収益が第2四半期実績を下回ることは想定しにくく、今通期の業績は会社予想を上回る可能性が大きいと弊社ではみている。

■Key Points
・2020年にオーガニックグロースで440億円、M&Aも加えて500億円の売上高を目指す
・東濃BPOセンターが2018年10月下旬に竣工予定。処理能力と効率性の大幅向上に期待
・PCIDSS準拠の認証取得でクレジットカードも事業領域に取り込み

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川裕之)



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