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はてな Research Memo(1):「はてなブログMedia」「Mackerel」等の注力事業が順調に成長


■要約

はてな<3930>は、2001年設立のインターネットサービス企業で、Webサイト上にユーザーがコンテンツを作成・投稿し、他のユーザーが閲覧するUGC(User Generated Content)サービスで市場をリードしてきた。国内最大級のソーシャルブックマークサービス「はてなブックマーク」やブログサービス「はてなブログ」などのBtoC向けサービスとなるコンテンツプラットフォームサービスをベースに、その技術・ノウハウを活用した企業向けサービスとしてコンテンツマーケティングサービス、テクノロジーソリューションサービスを展開している。

1. 2018年7月期第2四半期累計業績
2018年7月期第2四半期累計(2017年8月-2018年1月)業績は、売上高で前年同期比3.3%増の939百万円、営業利益で同42.1%減の113百万円と増収減益決算となった。売上高はコンテンツプラットフォームサービスやコンテンツマーケティングサービスが増収となったものの、受託開発案件の売上が端境期に当たったことで、テクノロジーソリューションサービスが減収となり、全体では1ケタ増収にとどまった。一方、営業利益は今後の成長を見据えた人材投資やITインフラ投資を積極的に実施したことにより減益となった。第2四半期累計の会社計画は発表されていないものの、おおむね計画どおりの進捗だったと見られる。なお、注力事業である企業向けの「はてなブログMedia」の運用媒体数は前期末比4件増の42件となったほか、サーバー監視サービス「Mackerel(マカレル)」の累積顧客数も前期末比25%増と順調に増加した。また、同社が開発したマンガビューワー「GigaViewer」※についても、2017年10月に(株)講談社の無料マンガアプリ「マガジンポケット」Web版に採用されるなど、着実に導入実績を積み上げている。

※GigaViewer:Webサイトでマンガを閲覧するためのソフトウェアで、ユーザーが快適に作品を楽しめるための各種機能を備え、また広告を掲載することでサービス提供者の運用コストを削減できるようになっている。


2. 2018年7月期業績見通し
2018年7月期の業績は、売上高で前期比16.8%増の2,207百万円、営業利益で同36.8%減の222百万円と期初計画を据え置いている。第2四半期までの進捗率は、売上高で43%、営業利益で51%となっている。受託開発案件が下期に売上計上されることから、下期は2ケタ増収が見込まれるが、引き続き人材投資やITインフラ投資を進めていくため通期でも減益を見込んでいる。ITインフラ投資については通期で178百万円(上期79百万円)を計画している。能力拡大と安定稼働を目的に、サーバーの移行作業を2020年7月期まで2年かけて進めている。2019年7月期のITインフラ投資については、今期並みか若干減少する見込みのため、2ケタ増収が続けば2019年7月期には増益に転じる見通しだ。


3. 中期的に年率20%増収目指す
同社では中期的に売上高で年率20%の成長を見込んでいる。3サービスのシナジー効果を最大限に活用しながら、各サービスを拡大していく。コンテンツプラットフォームサービスでは機能開発や他社との提携等によるユーザー数・月間UU数の拡大を図り、広告収入だけでなく課金サービスの増大に取り組んでいく。また、コンテンツマーケティングサービスでは「はてなブログMedia」の拡販、テクノロジーソリューションサービスでは、個別の受託開発案件の獲得に加えて、「Mackerel」の拡販にそれぞれ注力していく方針となっている。

■Key Points
・インターネットのUGCサービスのパイオニアで、高い技術力を強みに法人向けサービスに展開
・2018年7月期は4期連続の2ケタ増収を目指す
・3つのサービス分野でシナジー効果を生かしつつ、年率20%の売上成長を目指していく

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)



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