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イグニス Research Memo(5):「with」の成長加速や新タイトルの配信開始等による増収を見込む


■業績見通し

イグニス<3689>は2018 年9月期の業績予想について、売上高を前期比25.5%増の7,000百万円(期初予想を据え置き)と見込んでいるが、利益予想については、現時点での開示はない。

売上高は、「ぼくとドラゴン」(ネイティブゲーム)が若干縮小する可能性をみているものの、注力する「with」(コミュニティ)の成長加速が増収に大きく寄与する想定である。2018年3月28日に配信を開始した「メガスマッシュ」(ネイティブゲーム)については、現時点で保守的にみているようだ。一方、「メディア(その他)」については、足元好調な「TLUNCH」などにより小規模ながら大きく伸びる見通しであるが、「Virtual Live Platform(INSPIX)」よる業績寄与は今のところ軽微であるとされている。

一方、損益面では、引き続き、今後の成長に向けた事業基盤の構築を優先すべきフェーズにあり、継続的な事業投資(特に、テレビCMも視野に入れた広告宣伝費など)を想定しているが、その規模やタイミングについて現時点では合理的な見積りが困難であることから利益予想を開示していない。

弊社では、1)「ぼくとドラゴン」がやや縮小傾向にあるものの、依然として安定運営ができていること、2)「with」が外部要因及び内部要因ともに成長加速に向けてフォローであること、3)新たに立ち上がった「TLUNCH」が順調に伸びていること、4)「メガスマッシュ」による一定水準の業績貢献が見込めることなどから、同社の業績予想の達成は十分可能であるとみている。注目すべきは、「メガスマッシュ」の動向であるが、進捗状況等によっては、業績の変動要因となる可能性に注意が必要である。また、大型プロジェクトが本格始動したVR事業については、来期以降の業績寄与と捉えているが、想定よりも立ち上がりが早まることがあれば、業績の上振れ要因となるだろう。一方、損益面については、政策的な判断(先行費用の掛け方)によるところが大きいが、様々な成長軸が勝負どころとなっており、引き続き投資フェーズにあることを念頭に置く必要がある。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)



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