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日本調剤 Research Memo(11):薬剤師派遣に加えて、収益性・成長性の高い紹介事業の強化で成長加速を狙う


■中長期の成長に向けた経営戦略

4. 医療従事者派遣・紹介事業の成長戦略
医療従事者派遣・紹介事業は安定的な事業規模の拡大と、高い利益率が継続している。薬局業界においては、薬剤師のニーズが増大する方向にある。国の進める「患者のための薬局ビジョン」に対応しようとすると対人業務が増加し、薬剤師の頭数が必要となるためだ。

今後も成長が期待される当セグメントの成長戦略として日本調剤<3341>は、ストック事業の性格を有する派遣事業の安定性を維持しつつ、収益性と成長性に優る紹介事業の強化を掲げている。

紹介強化という同社の成長戦略は、説得力があると弊社では考えている。紹介の売上高構成比は、現状、18%弱にとどまっているが、足元の伸びは著しい。紹介者数で見ると2017年3月期は前期比27.5%増の1,447人となったが、今第2四半期は既に903人に達し、年率換算すれば2,000人に迫る勢いだ。「患者のための薬局ビジョン」への対応では、単なる資格保有者ではなく高度な薬学知識や高いコミュニケーション能力を備えた人材へのニーズが高まり、紹介によって人材の取り込みを図る動きが強まると考えられる。

同社の成長戦略が成功するかどうかのポイントは、同社自身が薬剤師を確保できるかどうかだと言える。この点、大手調剤薬局チェーンとして知名度が高く、薬剤師としての付加的な各種資格取得のための教育体制が充実した同社は、一般的な人材サービス事業から参入した競合に比べて、競争力は高いと弊社では考えている。

一方、同社は取扱職種を医師・看護師等に拡大することも成長戦略の1つとして掲げている。弊社では、薬局とのシナジーを生み出せれば同社の狙いが成功することもあり得るものの、短期的には競合他社の知名度・認知度が圧倒的に高いため、思うようなスピードでの進捗は難しいのではないかと考えている。まずは薬剤師についての紹介事業の成長を見極めたいと考えている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)



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