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博展 Research Memo(5):2018年3月期上期は期初予想を上回る増収増益


■決算概要

1. 2018年3月期上期決算の概要
博展<2173>の2018年3月期上期の業績は、売上高が前年同期比23.0%増の4,891百万円、営業利益が107百万円(前年同期は245百万円の損失)、経常利益が106百万円(同250百万円の損失)、親会社株主に帰属する四半期純利益が59百万円(同184百万円の損失)と期初予想を上回る増収増益となり、先行費用等により営業損失を計上した前年同期からの黒字転換を果たした。

売上高は、おおむねすべての事業が順調に伸長した。特に、前期下期に行った営業体制の強化が奏功し、主力の「展示会出展」が好調に推移した。また、需要が拡大している「イベントプロモーション」も、ターゲット業界の明確化や収益性の高い大型案件の受注(特に、自動車や化粧品など大手メーカーからの新たな指名受注の獲得等)により大きく伸びている。「商環境」においても、協業パートナーとの連携強化や「展示会出展」等の既存顧客へのアプローチにより高額案件の受注を獲得することができた。一方、「商談会・プライベートショー」が唯一縮小したのは、収益性の観点から受注案件を選別したことが影響したようだ。

利益面でも、増収効果のほか、採算性を重視した業務オペレーションを実行し、プロジェクトごとの利益確保により、売上原価率が72.3%(前年同期は76.4%)に大きく低下した。また、販管費率も前年同期における一時的なコスト要因※の解消やコスト管理の徹底により25.5%(前年同期は29.7%)に大きく低下し、その結果、大幅な損益改善(黒字転換)を実現することができた。特に、上期段階での営業損失を見込んでいた期初予想に対して想定を大きく上回る進捗となったと言える。

※スプラシア100%子会社化に伴う費用


以上から上期業績を総括すると、営業体制の強化及び採算性を重視した業務オペレーションなどにより、売上高の拡大と損益改善の両面において想定以上の成果を残すことができたと評価できる。

2. 四半期業績の推移
四半期業績の推移を見ると、売上高は前年同期比で着実に底上げをしてきたと言える。一方、利益面でも、今期に入ってから売上原価率が大きく低下するとともに、販管費率も前年同期比で低下しており、明らかに損益改善に向けた取り組みが進展していることを示している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)


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