注目銘柄ダイジェスト(前場):ファーストリテ、トーセ、UNITEDなど
買い先行。17年4~9月期の営業利益は、従来予想の610億円を上回る730億円程度(前年同期比7%増)だったようだとの業績観測が報じられている。ピックアップトラックなど小型商用車の販売が主力のタイ市場で回復した他、中国の建機需要の高まりで、産業用エンジンの販売も想定を上回ったようだ。加えて、国内生産設備の改修などによる採算改善なども寄与。通期予想を上方修正する公算が大きいともされている。
古河電工<5801>:6020円(-1190円)
大幅反落。先週末に上半期決算を発表、営業利益は前年同期比64%増の218億円で、市場予想線上での着地。また、通期営業利益見通しは430億円を据え置いている。上方修正期待などで直近株価が上昇していたこともあって、ネガティブに捉えられている。とりわけ、情報通信ソリューション従来計画の168億円から141億円に引き下げられたことがサプライズと受け止められ、中期的な収益成長期待が低下する格好にも。
日本ライフL<7575>:4705円(-815円)
大幅反落。先週末に上半期決算を発表、営業利益は49億円で前年同期比42%増益、7-9月期は22億円で同34%増益になった。会社計画は10億円弱上回ったものの、ほぼ市場コンセンサス並みの着地。ただ、好業績期待も高かっただけに、短期的な材料出尽くし感が強まる形になっている。野村證券では、食道温モニタリングカテーテルの自社製品など一部製品の競争激化を反映して業績予想を下方修正のもよう。
トーセ<4728>:2410円(+280円)
大幅続伸で一時上昇率トップ。同社が開発を担当しているスマホ向けカードゲームアプリ「ドラゴンクエストライバルズ」が先週末に正式サービスを開始しているが、アップストアのiPhone向けゲーム総合セールスランキングで第2位と好発進している。セールス収入の増加が同社業績にも寄与するとの見方から、大幅な業績上方修正につながるとの思惑も強まっているもようだ。
良品計画<7453>:24100円(+150円)
小動き。月次業績を発表。10月の直営既存店売上高は前年同月比1.3%増、累計では同6.1%増となっている。気温低下で秋冬物の衣料品が好調だった一方、生活雑貨では前期に実施した配送料無料キャンペーンの影響で、家具全般、家電など大型商品の売上が苦戦した。また、台風の影響で客数も伸び悩んだ。なお、ドイツ証券は国内MUJIは想定以上に堅調とし、目標株価を30500円から33200円に引き上げている。
ファーストリテ<9983>:38510円(+740円)
続伸。先週末に10月の月次動向を発表している。既存店売上高は前年同月比8.9%増、気温の低下によって冬物商品が好調に推移したもよう。台風の影響が懸念されたものの、マイナス影響は限定的であった。今期の会社側の既存店前提は1.9%増であるが、2か月間の実績は8.0%増と上振れ推移に。Uアローズ<7606>やアダストリア<2685>など同業他社との比較でも堅調推移となっており、ポジティブな反応が優勢に。
ロジスネクス<7105>:1019円(+150円)
ストップ高。いちよし証券ではレーティングを「B」から「A」に格上げ、フェアバリューを950円から1200円に引き上げている。世界フォークリフト市場が従来予想以上に国内外で市場拡大の恩恵が見込めること、ユニキャリアとの経営統合により今後は想定以上に一体的なコストシナジー効果発現の取り組みが加速するとこなどを評価。来期、再来期と2ケタの利益成長が続くと見込んでいるもよう。
シダー<2435>: - 円( - 円)
ストップ高買い気配。18年3月期の上期(17年4-9月)業績を上方修正している。営業利益見通しは従来の2.45億円から3.16億円(前年同期は0.53億円)へと引き上げた。主力の施設サービス事業の入居率が計画を上回って推移した。また、デイサービス事業も利用件数が順調に推移した。なお、通期業績については営業利益で前期比3.3倍の4.80億円とする従来予想を据え置いている。
シンクレイヤ<1724>: - 円( - 円)
ストップ高買い気配。17年4-9月期(第2四半期累計)決算発表とともに、18年3月期の通期業績予想を上方修正している。第2四半期累計の営業損益は1.51億円の黒字(前年同期は0.83億円の赤字)に転換して着地した。また、通期営業利益見通しは従来の2.40億円から3.00億円(前期は2.87億円)へと引き上げた。FTTH関連の受注が継続して好調なほか、為替、部材調達、外注費の増加等のリスクの影響が当初の予測を下回った。
和井田<6158>: - 円( - 円)
ストップ高買い気配。18年3月期の上期及び通期業績予想の修正と増配を発表している。上期営業利益見通しは従来の1.49億円から2.15億円(前年同期は1.39億円)へ、通期見通しについては4.50億円から6.27億円(前期は3.02億円)へと引き上げた。各種経費の見直しやコスト削減の効果等が寄与する。また、配当予想は中間を1株当たり5.00円から7.00円、期末を9.00円から11.00円(年18.00円、前期は16.00円)に修正した。
UNITED<2497>:3320円(-700円)
ストップ安。フリーマーケットアプリを展開するメルカリが年内に計画していた東証への上場の延期が濃厚になったと一部メディアが報じており、売り材料となっているようだ。この報道によれば、資金決済法を巡り水面下の協議を続けてきた金融庁に加え、警察庁も難色を示しているという。UNITEDはメルカリと出資を通じて事業連携しており、メルカリの上場観測を受けて株価が大きく上昇していた。
SANTEC<6777>:1304円(-261円)
大幅続落。17年4-9月期(第2四半期累計)決算を発表している。営業利益は前年同期比2.4倍の4.78億円となり、従来予想(4.50億円)を上回って着地した。ただ、第1四半期(4-6月)を営業利益3.16億円(前期比6.2倍)と順調に通過していたため、4-9月期実績は大きく高まっていた市場の期待に届かなかったようだ。なお、18年3月期の通期業績については、営業利益で前期比11.7%増の7.10億円とする従来予想を据え置いている。
<DM>
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