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KLab Research Memo(7):有力IPを活用した新規タイトルをリリース。中国市場を意識したM&Aにも実績


■主な活動実績

(1) 新規タイトルのリリース
2017年12月期は2本から5本の新規タイトルをリリースする計画となっているが、2017年6月13日には1本目の新規タイトル「キャプテン翼」(対戦型サッカーシミュレーションゲーム)の配信を開始した。事前登録の段階から注目を集めていたが、リリースから3週間で200万ダウンロードを突破するなど、想定を上回るペースで立ち上がってきた。世界的な人気を誇ってきたIPとしての認知度に加え、ゲームとしての作り込みの良さ(育成要素の強さ、対戦ゲームとしての醍醐味、世界中のプレイヤーによるドリームチームの編成、課金ポイントの充実など)が高い評価や業績寄与につながっていると考えられる。KLab<3656>は今後、海外への展開も予定しているようだ。

また、8月28日には2本目の新規タイトル「うたプリ」をリリースした。こちらも2010年にゲーム第1作をリリース以来、メディアミックス展開を広げてきた人気IPである。これまでの実績に目を向けると、ゲームでは12種計100本のビッグセールスを記録、TVアニメでは第4期まで放送し、アニメDVD/BDの人気も高い。音楽メディアは著名ランキング会社が提供する音楽ランキングで1位を獲得するなど、アニメ系CDセールストップの常連となってきた。また、リアルイベントではライブチケットは即完売し、有名イベント会場をファンが埋め尽くすなど、女性を中心とする熱狂的なファンを有している。すなわち、メディアミックス展開がさらにIPを盛り上げる効果を生み出してきたものと捉えることができる。同社においても、2017年7月21日にユーザー事前登録が100万人を突破するなど高い注目度を集めてきた。こちらも、海外への展開を予定している。

(2) スパイスマートの完全子会社化
2017年7月からはモバイルオンラインゲームのリサーチ及び海外コンサルティング事業を行うスパイスマートを完全子会社化した。リサーチの対象は日本のみならず、中国、台湾、韓国、その他東アジア地域をカバーしており、他国市場への参入をする際の有力なデータとコンサルティング機能を提供しているところに強みがある。特に、モバイルオンラインゲームの拡大余地が極めて大きい中国市場へのネットワークや情報力を有しており、同社としては、以下のようなシナジー効果を期待している。1)同社のリソースを活用したモバイルゲームに関する調査ツール、データベースの開発及び営業体制の強化。2)中国企業の日本市場への参入する際のコンサルティングサービスに同社のノウハウとリソースを活用。3)スパイスマートの持つ海外のクライアント基盤を生かし、パブリッシング事業の新たなパートナーの発掘。4)Inbound及びOutbound事業の拡大及びIPの創出及び発掘。5)スパイスマートの手掛ける調査及び分析を同社ゲームタイトルに活用するとともに、更なる品質向上及びプロモーション施策の効率化・有効化を目指すなど。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)



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