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ケンコーマヨ Research Memo(7):19/3期に4つの新工場を稼働、大型投資実行で収益拡大を目指す


■中長期の成長戦略

1. グループ生産拠点構想
ケンコーマヨネーズ<2915>は今後の更なる成長に向けて、2019年3月までに国内4拠点で工場の新設及び増築を進めていく計画となっている。具体的には、静岡富士山工場(主要製品:卵焼き製品)及び西日本工場(ロングライフサラダ、ドレッシング)の増築と、連結子会社である(株)関東ダイエットクック(フレッシュ総菜)及び(株)ダイエットクック白老(フレッシュ総菜、ロングライフサラダ)で新工場建設を計画しており、これら工場が完成すれば年間売上高で100億円強の能力が新たに加わることになる。

静岡富士山工場は2014年3月に新設したタマゴ加工品の専用工場で、ここ数年の同社の成長の原動力の1つとなった工場だ。生産能力は年間で約6千トンであったが、既存工場のスペースがほぼ埋まったことから、同敷地内に工場の増設を決定した。設備投資額は40億円強で、2019年2月の完成予定となっている。完成後の生産能力は年間で約3,020トン増となる。同社は今回の工場増設によって、現在業界第3位である卵焼き類の市場シェアを拡大し、第2位を目指していく考えだ。

西日本工場ではロングライフサラダとドレッシングを製造しており、既存工場の年間生産能力は約1.8万トンと西日本エリアのメイン拠点となっている。今回、工場を増築することで年間生産能力は約4,300トン増となる。2019年3月完成予定で、今回の能力増強によりロングライフサラダの売上増が見込まれる。

関東ダイエットクックについては所沢の既存工場が手狭となったことから、神奈川県小田原市に新たに土地を購入してフレッシュ総菜の工場を建設する。2018年6月の完成予定で約60億円の売上増を見込んでいる。

ダイエットクック白老は既存の工場が老朽化したことから、白老町の石山工業団地内に新工場を建設する予定で、2018年4月の完成予定となっている。フレッシュ総菜のほか素材系ポテトの生産能力を増強する予定で、年間生産能力は約3,000トン増となる。

これら4工場の完成により、グループ生産能力は一段と拡大することになる。2019年3月期以降は工場稼働により減価償却費の増加が見込まれるが、工場の稼働が順調に立ち上がれば、増収効果で十分吸収できるものと予想され、売上高経常利益率で5%以上の水準は維持できる見通しだ。

なお、2018年3月期の設備投資額については600百万円で特に大きい投資は予定していない。減価償却費は1,700百万円と前期比で若干の減少見込みとなる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)


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