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中電工 Research Memo(2):中国5県を主要エリアとする総合設備エンジニアリング会社


■会社概要

1. 沿革及び事業概要
(1) 事業目的の変更
中電工<1941>は、戦時中の1944年に、主に中国5県下の電気工事会社12社が統合して、広島市に設立された。地域電力会社は、それぞれ系列の工事会社を有しており、中国地域で電力事業を行う中国電力が同社株式の37.7%を所有する筆頭株主になっている。

(2) 得意先別売上高
2017年3月期の得意先別売上高構成比(個別ベース)は、中国電力が31%、官公庁が14%、そして一般民間が55%と最大の需要家になる。中国電力向けは、依然、安定的な収益源として業績を支える。

(3) 部門別売上高構成
部門別売上高構成比(個別ベース)は、一般民間向けの屋内電気工事が50.7%、空調管工事が16.5%、情報通信工事が3.8%、中国電力向けの配電線工事が25.0%、発送変電工事が3.9%である。本社を置く広島県を始めとする中国5県で、売上高の93%を上げている。

2. グループ企業
同社グループは、同社、子会社14社、関連会社1社及びその他の関係会社1社で構成されている。施工に関しては、本体だけでなく地域子会社も行う。中国地方の5県に、それぞれ一般電気工事の設計・施工をする100%子会社を設立している。同社も子会社も主に総合設備エンジニアリングに関連する業務に携わっている。また、CHUDENKO(Malaysia)Sdn.Bhd.は、マレーシアにおいて設備工事業を営んでいる。同社は、中期経営計画において、東京・大阪・名古屋等の都市圏での業容拡大に取り組んでいる。その一環として、2016年8月に神奈川県横浜市の杉山管工設備(株)、同年9月に兵庫県神戸市の早水電機工業(株)を買収し、連結子会社とした。

昨年買収した2社以外の中国地区に所在する国内子会社の大半は、担当地域の電気工事の設計・施工を同社の下請けとして行うため、同社グループの連結と個別業績の差異は小さい。電気機器・工事材料の販売事業を主な事業とする三親電材(株)が連結業績への影響額の大半を占めており、連単倍率は、売上高・経常利益とも1.1倍前後の範囲で推移している。

上場している電力系工事会社9社は、受注高や売上高の詳細を個別ベースでしか開示しておらず、本レポートでも個別ベースのデータを記載している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 瀬川 健)



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