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BS11 Research Memo(1):良質の番組が広告収入の獲得につながる“増収パターン”が確立されつつある


■要約

日本BS放送(BS11)<9414>は無料のBSデジタルハイビジョン放送「BS11(ビーエスイレブン)」を運営する独立系BS放送局だ。BS放送は地上波放送と比較して、放送衛星を介して全国の約4,000万世帯の視聴者に全時間帯において、同時に同一放送を提供できるという特長がある。同社はこの特長と独立系としての強みを生かして高収益体質を実現している。

1. 2017年8月期第2四半期は増収増益で着地。増収パターンを確立しつつある
同社の2017年8月期第2四半期決算は売上高5,408百万円(前年同期比10.4%増)、営業利益1,189百万円(同0.4%増)と増収増益で着地した。特別番組(特番)の一部の放送のタイミングずれ込みで売上高が計画を下回ったが、その分費用も計画を下回り利益は上振れた。重要なポイントは、自社制作番組強化に取り組む同社において、特番が広告収入の獲得につながるという流れが、同社の増収パターンとして定着しつつあるということだ。

2. 中期経営計画は順調に進捗
同社は2018年8月期を最終年度とする3ヶ年中期経営計画に取り組んでいる。良質の番組提供による売上高の拡大を成長戦略の骨格に据え、戦略的・効率的に番組制作や宣伝活動に費用を投下して最終年度に売上高150億円を達成することをゴールとしている。中核の良質な番組づくりについては、同社が有する「4つの“力”」を生かして「5本の矢」の施策を行うことで取り組んでいる。これまでのところは極めて順調に進捗しており、新レギュラー番組や10周年記念特番といった形で、視聴者とクライアントのニーズに沿った番組が、着実に提供されている。

3. 2017年8月期通期見通しの達成が視野に入っている
2017年8月期通期は売上高12,000百万円を目指している。決して簡単な目標ではないが達成可能性は充分あると弊社ではみている。2016年より顕著になった、良質な特番による広告収入の獲得が、1つの増収パターンとして確立されつつある点が理由の第1に挙げられる。下半期は4月の番組改編に合わせてブラッシュアップされた新番組や特番が投入されており、ここからの広告収入拡大に期待したい。

■Key Points
・「4つの“力”」と「5本の矢」で売上高150億円を達成し、先行5社と肩を並べる存在を目指す
・中期経営計画は順調に進捗。BS放送の広告市場の伸びが1ケタ台で低迷する中で2ケタ成長を維持
・10周年記念特番の積極投入で広告収入増を図り、2017年8月期通期予想達成に全力

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)


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