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マルコ Research Memo(4):各種アイテムをフルラインアップ。低価格ブランドも投入し、全6シリーズを展開中


■事業概要

2. 商品
(1) 商品の特長・ラインアップ
マルコ<9980>の主力商品である体型補整下着は、通常の下着よりも強い締め付け力や同社独自のカッティング、縫製のノウハウを生かし、体の脂肪をうまく移動させることで、顧客が望む体型を実現するものだ。通常の下着メーカーの製品にも体型補整効果があるものは存在するが、同社の製品は体型補整に特化しているため、糸の重さ(太さ)からこだわって生地を選定し、裁断や縫製などでも様々な点で工夫を凝らし、強度を高めて補整効果を実現している。

同社ではリーディングカンパニーとして、ブラジャー、ガードル、ボディスーツなどのアイテムをコンセプト別に5つのブランドでラインアップしてきた。これに加えて、2017年3月期には低価格ブランド『m_fit』を投入した。m_fitはインターネット通販による販売も行うなど価格のみならず消費行動の変化にも対応した商品で、2018年3月期から本格展開し、新規顧客獲得の加速を図る方針だ。

同社のm_fit以外の商品の価格帯は、通常の下着に比べて高く、体型補整下着メーカーの中でも高価格帯に位置している。ブラジャーが3万円台半ば~、ボディスーツが6万円~、ガードルが2万円台~となっており、2017年3月期の年間客単価は23.5万円だった。同社製品の価格帯についてはプラス・マイナス両方の解釈が可能だと弊社では考えている。マイナスの影響は他社との価格競争力における不利や、結婚・出産を機に体型補整下着の使用を止めるきっかけになりうるということだ。

一方、プラスサイドに考えれば、同社の体型補整下着の商品としての魅力度と顧客満足度が高いことの裏付けと言うことができる。1人の客が毎年23.5万円を消費するわけではないにしろ、数年間(あるいはそれ以上)にわたって継続的に同社製品を購入するということは、同社の顧客が高いブランドロイヤリティを有していることの証左と言える。それを生かせる施策を打つことができれば、顧客1人当たりのライフタイムバリュー(LTV、生涯売上高)を現在よりももっと高くできる可能性があるということだ。この点は成長戦略の中にも取り込まれており、ミドルエイジ層向けの販売強化もその一例と言える。

(2) 生産体制
同社は設立以来、外部の縫製工場に生産を委託するファブレス体制を採用している。委託先はすべて国内の工場で、設立以来取引を継続しているところも多い。繁閑によって異なるが製造委託先の会社数は数社にとどまっており、同社の品質管理の目が行き届くようになっている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)



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