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トプコン Research Memo(6):眼科ITソリューション事業の創出


■注目すべき点3:アイケア事業

3. 成長戦略
スクリーニング市場に加え、治療分野での販売強化、治療市場への新製品の投入を計画している。「3D OCT」は継続的な販売伸長を見込んでいるほか、日本国内では「3D OCT-1 Maestro」が人間ドックにも導入され始めており、高齢化に伴い急速な普及を見込んでいる。また、クラウドでデータを共有し、地域連携型サービスを提供することで眼科IoTソリューション事業を創出するとしている。

独ifa社への出資により電子カルテ事業を拡大する。ifaの電子カルテはベンダーニュートラルで500を超えるトプコン<7732>以外の機器とも接続が可能となり眼科領域での膨大なデータと多様な診療情報の一元管理が可能となっている。また、ifaのシステムの利用で遠隔診断も可能となる。患者はウォルマート等の小売店、海外の眼鏡店、かかりつけ医等で検査を受けることで大病院に行くことなく診断を受けることができる。特に、加齢黄斑変性や緑内障など長期的なケアが必要な場合に高いニーズが見込まれる。さらにOCTなどの既存ハードウエアの拡販に加え、電子カルテのグローバル販売や遠隔診断において課金システムを導入することにより収益増を実現してゆく。

4. 潜在市場
先進国も新興国もおしなべて高齢化が進んでおり、それに伴い眼疾患に罹患する人が増加している。特に、眼の3大疾患といわれる緑内障、糖尿病網膜症、加齢黄斑変性は失明につながるおそれもあり、早期発見・早期治療が重要となっている。総合的な医療費を削減する目的においても、早期発見の重要性は今後ますます高まることが予想される。また、新興国においても所得増に伴い予防領域を含めた医療費の増大が見込まれることにより、今後市場の更なる拡大が見込める。

医薬品を含む世界の総医療費は700兆円規模であるが、これまで同社が主戦場としていた眼科検査・診断・治療領域は2,500億円程度の市場規模であり、今後は眼科電子カルテなどの成長戦略を推し進めることにより予防・スクリーニング及び予後管理へと事業領域を拡大することにより、将来的には5,000億円程度の市場が対象となると同社は推定している。

(執筆:フィスコアナリスト 清水 さくら)



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