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RIZAPーG Research Memo(9):事業提携では、新たに地方自治体との提携がスタート


■中長期の成長戦略

4. 事業提携の成長戦略
RIZAPグループ<2928>は事業提携を新たな収益基盤の創造のための重要な施策と位置付けており、提携戦略を加速させている。RIZAPのブランド力を守るだけでなく「最先端ヘルスケアブランド」として確立するという攻めの姿勢で提携戦略に臨んでおり、パートナーを厳選しながらも着実に戦略的事業提携を拡大している。

ユニー・ファミリーマートホールディングス<8028>の(株)ファミリーマートとのコラボ商品(パン、デザート、飲料など)は、2016年11月の発売以来の累計販売数が900万食を突破した。販売好調につき、第3弾の商品開発が進行中だ。

また、宅配の「ピザハット」を運営する日本ピザハット(株)との提携では糖質を抑えたピザを共同開発した。2016年8月に期間限定で関東地区の8店舗で販売がスタートしたが消費者からの反響が想像以上に大きく、恒常的商品と変更し、販売地域も北海道、中京、関西へと拡大した。店舗数は2017年1月時点で149店にまで増加し、今後も一段と拡大する予定だ。

さらにキリンホールディングス<2503>傘下のキリンビバレッジ(株)と提携し、「飲むRIZAP」のコンセプトで新たな清涼飲料水を共同開発し、2017年3月から発売を開始する。同社として初となる低糖質・プロテイン飲料だ。3月14日に開かれた新商品発表会では、販売目標として年間40万箱が掲げられた。

今後注目されるものとして、静岡県牧之原市との提携がある。高齢者を対象に健康寿命を延ばす健康増進プログラムを開発・実施し、参加者の健康数値改善を目指すものだ。超高齢化社会が進行し、国民医療費が膨張を続けて40兆円を突破した現状において、生活習慣病対策や健康寿命の延伸は喫緊の課題となっている。そうしたなか、RIZAPメソッドが有する生活習慣病改善効果に着目した牧之原市との間で事業提携の話が進捗し、このほど合意に至った。

実施期間は2017年3月から3ヶ月間で、週1回90分の健康講座を開催するほか、運動・食事の進捗管理を行う。結果の評価項目には、血液等の身体データの変化のほか、体力年齢の変化や幸福度の変化などが含まれている。すなわち同市は、RIZAPのノウハウを生かしてこれらの数値の改善の具現化に取り組むことになる。

興味深いのは「結果重視型」の委託モデルであることだ。「結果にコミットする」という同社の理念を徹底することで、同社の収益性の確保と、自治体の側にとっても持続可能な仕組みの両立を目指している。今回の牧之原市との提携は最初のパイロットケースであり、今後は他の自治体との間でも提携が具体化してくる見通しだ。

今回の提携による収益貢献の詳細については明らかにされていないが、前述のように結果重視型、すなわち成果報酬型の報酬体系が採用されていることや、高齢者の健康増進対策は国内の1,700を超える地方自治体に共通した課題であることなどから、地方自治体との提携が大きな収益源になるポテンシャルがあると弊社では考えている。まずは牧之原市での進捗を見守りたい。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)



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