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ミルボン Research Memo(6):アジアNo.1を目指す現行の中期事業構想は順調に進捗中


■中長期の成長戦略

1. 中期事業構想とその進捗状況
ミルボン<4919>は2015~2019年の5年間の中期事業構想を策定し公表している。これは同社が目指す中期的成長シナリオというべきもので、最終年度に当たる2019年12月期における業績目標として売上高35,000百万円、営業利益7,000百万円の予想を公表している。同社はプロフェッショナル市場において世界No.1となることをグローバルビジョンとして掲げており、今中期事業構想はそこに至る中間ステップという位置付けだ。今中期事業構想期間にあってはアジアNo.1及び世界トップ5入りを目標に掲げている。

同社は中期事業構想の最終目標は示しているが、その実現に向けては、年ごとに具体的取り組み策を計画し、その着実な実行によって各年の業績目標の達成を重ねながら最終目標に到達しようというスタンスだ。2016年12月期の決算は前述のように期初業績予想を達成しての着地となったが、中期事業構想における2016年12月期の目標値に対しても売上高、営業利益、親会社株主に帰属する当期純利益などは超過達成となっている。国別においても、タイの達成率が低くなっているものの、米国、中国、韓国など主要国は為替レートを勘案すれば達成したと評価できる実績となっている。

設備投資も順調に進捗した。2016年12月期の設備投資額は4,262百万円で前期の2,779百万円から大きく増加した。これはゆめが丘工場・新棟の建設に伴うものだ。同新工場は2016年10月に完成し、11月から操業を開始している。これまではゆめが丘工場・旧棟と青山工場の2工場体制だったが、新棟の完成でゆめが丘工場の1工場体制(隣接する新旧2棟体制。青山工場は売却予定)となり、横持ち費用の削減などで生産性・収益性が大きく改善することが期待される。キャパシティの面でも、2工場体制の年間200億円~250億円規模から1工場体制で300億円~350億円(生産金額ベース)に、約1.5倍の増強が図られた。

株主還元では増配によって配当性向を41.6%(2016年12月期)と40%の目安を維持した。資本効率の面では、2016年12月期のROE(自己資本当期純利益率)は11.4%と高水準を維持したが2015年12月期実績の11.7%からはわずかながら低下した。同社の水準までくると、業績(当期純利益)拡大と資本効率向上の両立は容易ではなく、今後の課題の1つと言えるだろう。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)



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