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木徳神糧 Research Memo(4):米穀市場の不透明感から2017年12月期は堅めの予想


■今期の見通し

1. 2017年12月期の業績見通し
木徳神糧<2700>の2017年12月期通期の連結業績は、売上高で前期比0.2%減の102,580百万円、営業利益で同5.8%減の1,000百万円、経常利益で同6.9%減の1,040百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同13.2%増の1,040百万円が予想されている。

平成29年産米が高値で推移されると予想されること、米国のトランプ政権によるTPP離脱の影響が見極められないこと、国内では自民党と全農の関係がどうなっていくか不透明であることなどから比較的堅めの予想となっている。親会社株主に帰属する当期純利益を増益と予想しているのは、旧本社跡地及び東日本大震災で被災した仙台の精米工場の跡地売却が決定し、特別利益が計上されるためである。

2. 今期の米穀市場の見通しについて
セグメント別利益からも明らかなように、同社の業績に最も影響を与えるのは米穀事業である。今期の米穀市場の見通しについて同社では、需要面では引き続き一般消費者向けは米離れの影響により低迷すると予想しているが、コンビニエンスストアや外食等を中心とした中食市場の需要は堅調に推移すると見ている。その一方で価格については、今後の天候等にもよるが、平成29年産米は前年に比べて高く推移すると予想しており、採算面での大きな改善は見込んでいない。

さらに不透明感が増しているのが、政府自民党と農業団体(全農等)の関係である。自民党は一段の改革を農業団体に迫っているが、どこまで市場が自由化・開放されるかは依然として不透明であり、同社としても米穀市場が自由化されることは歓迎しつつも今期については必ずしも楽観視していない。このような状況から今期の業績について同社では、上記のようにかなり控えめに予想している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)



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