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システム ディ Research Memo(2):業種や業務に特化した業務支援ソフトウェアの開発を行う


■事業の概要と成長戦略

(1)事業の概要

システムディ<3804>は業種や業務に特化した業務支援ソフトウェアの開発を行っている。ソフトウェアのタイプには様々なものがあるが、住宅やスーツ等になぞらえると理解が早いだろう。ソフトウェアは大きく、パッケージソフトとスクラッチ開発に分けることができる。パッケージソフトは住宅で言えば建て売り住宅であり、スーツではレディメイド(吊るし)に当たる。スクラッチ開発はその対極にあり、完全注文建築あるいはオーダーメイド・スーツに該当する。

同社のソフトウェアは、パッケージソフトをベースに、顧客の業務上の課題を解決し、また、顧客の要求に合わせてカスタマイズして、顧客のニーズを充足できる点が特長となっている。言わばプレハブ住宅やイージーオーダー・スーツに相当し、高い顧客満足度と低コストを両立している点が強みとなっている。また、ソフトウェアの提供にとどまらず、導入サポートや保守、メンテナンスまでトータルソリューションを提供している点も特長と言える。

同社では現状、6つの業務・業種を対象に製品・サービスを展開しており、それぞれを事業部門としている。業種特化型ソフトは、国公立大学と私立学校法人(大学・高校)、フィットネス事業者、薬局、公立学校(小・中・高)、地方公共団体の5業種について業務支援ソフトを販売している。また、業務特化型ソフトとして、幅広い業種の民間企業向けに、文書・契約書の管理システムや規程管理・コンプライアンス業務のサポート用ソフトウェアを販売している。

ここ数年の大きな特徴は、ソフトウェアの販売形式が変わりつつあるということだ。従来はソフトウェアを売り切りの形で顧客に販売していたが、IT領域での技術進歩やインターネット環境の発達に伴い、クラウドによるサービス提供が増えてきている。クラウドサービスは、顧客にとってはソフトウェアやITについての知識がなくとも利用可能であることや、料金体系が月々のサービス料の形での支払いとなるため財政的な負担が小さいというメリットがある。クラウド化はまた、同社にとってもストック収入の増大というメリットがある。詳細は後述するが、ストック収入は収益安定性と採算性(収益性)の2つを向上させることが期待できる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)



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