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タナベ経営 Research Memo(6):今後は事業戦略における専門性の高い人材を増員、全社350名体制を目指す


■タナベ経営<9644>の業績見通し

(3)人材戦略

今後の経営課題としては、コンサルタント人材の増員が挙げられる。コンサルティング事業にとって、人材が最も重要な経営資源であり、収益を拡大していくための要となるためだ。特に、今後はドメイン(事業戦略)における専門性の高い人材を増員していく方針となっており、2017年4月を目途に賃金体系を見直すなど、報酬面での環境づくりも進めている。

また、専門性の高いコンサルタント人材の育成、新卒社員の早期戦力化を図ることを目的に、2016年4月より社内教育システムとして「コンサルタントアカデミー」を立ち上げている。Web動画を活用した教育コンテンツと現場体験型の研修プログラムにより、従来は戦力化まで5年かかっていた育成期間を3年程度に短縮できる見込みとなっている。さらに、新たなコンサルティングメソッドの開発や各種情報発信機能を担う戦略総合研究所についても人員の増員を図っていく方針だ。

当面の人員目標としては、全社で350名体制(2016年9月末 304名)を目指しており、その中からこれらのコンサルタント人材を数多く育成していく方針となっている。2016年9月末時点でのコンサルティング人員の内訳は、経営コンサルタント138名、アドバイザー17名、SPコンサルタント61名、戦略総合研究所20名の合計236名となっている。SPコンサルタントが前期末比で減少しているが、これは経営コンサルタントへの異動などによる。

(4)地域ブランディング戦略

同社では東京を始めとする本部機能を強化し、地域で一番に選ばれる「ファーストコールコンサルティングファーム」を目指すための戦略投資を実行している。2016年1月に東京本部を丸の内へ移転したのに続き、今期に入って中部本部や九州本部の移転も実施した。また、東京本部と中部本部では経営コンサルティング事業とSPコンサルティング事業を集約し、顧客最適の価値提供を行っていくことでブランド価値を高めていく。2017年4月には本社機能強化の一環として、東京本部を東京本社とし、IR・SR・PR・人材採用・M&A機能なども設置する計画となっている。また、2016年9月には東京証券取引所第2部から第1部に市場変更となるなど、認知度も向上してきており、人材採用面で今後プラスの効果が期待される。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)



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