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ステップ Research Memo(3):新規開校のスクールは順調な立ち上がり


■決算動向

(1) 2016年9月期の業績概要

2016年10月31日付で発表されたステップ<9795>の2016年9月期の業績は、売上高が前期比5.9%増の10,176百万円、営業利益が同6.4%増の2,451百万円、経常利益が同6.6%増の2,485百万円、当期純利益が同12.2%増の1,669百万円といずれも期初会社計画を上回り、過去最高業績を連続で更新した。

2016年9月期の新規開校は、小中学部の3スクールに加えて、新規事業となる学童保育「STEPキッズ湘南教室」を3月に1校開設し、2016年10月末の校舎数は全体で135校(前年同期比4校増)となった。小中学部の3スクールについては、川崎市で2番目のスクールとなる宮崎台や、横浜市の東横線沿線の綱島、京浜急行沿線の上大岡といずれも学習塾激戦区での開設となったが、入会生徒数は順調な立ち上がりとなったようだ。特に、上大岡スクールについては近隣他塾からの移動もあるなど、好調に推移している。

また、「STEPキッズ」は小学生1~2年生を対象に、専任スタッフ5名体制でスタートした(対象は2017年以降順次小学4年生まで拡大予定)。生徒数は9月末で28名となっており、定員数(40名)の約7割の水準とまずまずの滑り出しとなっている。

生徒数は期中平均で前期比5.4%増(うち小中学部3.9%増、高校部13.2%増)の24,275名となった。また、生徒当たり単価は小中学部が前期比0.2万円増の41.3万円、高校部が同0.1万円減の44.7万円とそれぞれ安定して推移した。この結果、当期の売上高は生徒数の増加がそのまま増収要因となり、小中学部で前期比4.5%増の8,329百万円、高校部で同12.9%増の1,846百万円といずれも順調に拡大した。

売上原価は前期比402百万円増加したがその内訳を見ると、人件費で224百万円、修繕費で61百万円、地代家賃で55百万円、教材費で24百万円、その他で13百万円の増加となった。売上原価率では前期比0.1ポイント上昇の69.4%となった。人件費率が0.5ポイント改善したものの、当期は複数の校舎で大規模修繕を実施したことにより修繕費の比率が前期の0.3%から0.9%に上昇したことが主因となっている。この結果、売上総利益は前期比5.7%増の3,113百万円となった。なお、9月末の教師数は専任講師、講師含めて前期比3.1%増の635名となっている。

一方、販管費は前期比で18百万円の増加にとどまった。人件費が同19百万円増、租税公課が同20百万円増となったが、満席のため生徒募集を停止しているスクール近隣地域への配布を止めるなど折り込みチラシの効率化等により広告宣伝費が同20百万円減少した。販管費率は前期比0.2ポイント改善し、この結果、営業利益率は同0.1ポイント上昇の24.1%となった。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)



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