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ウィルグループ Research Memo(1):17/3期2Q業績は会社計画を上回って着地


ウィルグループ<6089>は人材派遣・業務請負等の人材サービスを国内及びアジアで展開している。フィールドサポーターと呼ばれる社員と派遣スタッフをチームにして派遣する「ハイブリッド派遣」により差別化を図り、インストア(顧客内取引)シェアを拡大中。M&Aも活用しながら高成長を続けている。携帯ショップ等の販売スタッフの派遣を行うセールスアウトソーシング事業、コールセンターアウトソーシング事業、ファクトリーアウトソーシング事業の主要3事業で売上高の約79%を占める

2017年3月期第2四半期累計(2016年4月−9月)の連結業績は、売上高が前年同期比40.3%増の27,872百万円、営業利益が同3.8%減の591百万円と増収減益となったが、期初会社計画ではいずれも上回って着地した。売上高はすべての事業セグメントで2ケタ増収を達成するなど好調に推移したが、人材投資を積極的に進めたことによる人件費、採用費の増加、並びに減価償却費やのれん償却費の増加が減益要因となった。EBITDA(償却前営業利益)では前年同期比8.0%増益となっており、順調に推移したと言える。また、第2四半期だけで見ると、売上高は前年同期比38.6%増、営業利益は同36.3%増と2ケタ増収増益となっており、利益の落ち込みは第1四半期だけの一時的なものとなっている。

2017年3月期の業績は、売上高が前期比26.6%増の57,000百万円、営業利益が同11.9%増の1,600百万円と期初計画を据え置いている。第2四半期までの進捗率は売上高で48.9%、営業利益で36.9%となっており、利益ベースの進捗率が低いように見えるが、これは第1四半期に人材投資の負担が先行してかかっているのが要因で、第2四半期並みの収益水準が続けば達成可能なペースとなっている。足元の人材派遣市場の環境は引き続き良好なことや、下期は介護人材派遣事業も一段と拡大する見込みであることから、会社計画の達成は十分可能と弊社では見ている。今後も中期経営目標である2020年3月期の売上高1,000億円、営業利益40億円の達成に向け、積極的な事業投資を進めていく方針だ。

同社は株主優待制度の拡充を2016年11月に発表している。従来は3月末の株主に対して一律1,000円分のクオカードを贈呈していたが、次回から保有株式数及び継続保有期間に応じて贈呈額を増額するというもの。100株保有株主の場合、1年未満の保有であれば500円分だが、3年以上保有すると2,000円分となる。2017年3月期は1株当たり配当金10.0円(配当性向22.4%)を予定しているので、3年保有すれば利回りは5%となる。また、2020年3月期には総還元性向30%を目標としているため、業績が順調に拡大すれば投資利回りはさらに上昇することが期待される。

■Check Point
・売上高は全てセグメントで2ケタ増収を達成
・M&Aや積極的な先行投資を実行
・17/3期通期は増収増益の見通し


(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)



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