国内株式市場見通し:年内最後の重要イベント「日米中銀会合」を意識した思惑先行の展開に
今週の日経平均は約2カ月ぶりに40000円台を回復し、終値で39470.44円と上昇した。背景には米ハイテク株の強さや中国経済政策への期待感がある。来週17-18日にはFOMCでの0.25%の利下げ予想が強まり、日銀の利上げは五分五分と見られている。市場は流動的で、特に日銀会合後の日銀総裁の発言に注目が集まる。マーケットはクリスマス休暇を迎えるため、売買代金の減少が見込まれる。日米中銀会合は年内最後の重要イベントであり、金融株などの動向が注目される。
今週の日経平均は週間で379.27円高(+0.97%)の39470.44円と上昇。引き続き米ハイテク株が強かったことや、中国の経済政策への期待感、12月先物・オプション特別清算値(SQ値)算出に絡んだ思惑なども加わり、日経平均は取引時間中としては10月15日以来となる40000円台乗せとなった。週半ばまでは底堅い動きが入るも、11月米消費者物価指数(CPI)を見極めたいとするムードが強く、日経平均は陰線を連発、上値が重く手掛けにくい地合いが続いた。米CPIはほぼ市場予想通りの結果となったことから、12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での0.25%の利下げ観測が強まり、米金利は低下。ナスダックが終値ベースで史上初めて20000ポイントに乗せたことで、半導体株の刺激材料となった。週末は米株安や40000円台回復に伴う達成感などが意識されて売り優勢となり、算出されたメジャーSQ値(39434.85円)でのもみ合いとなった。
なお、12月第1週の投資主体別売買動向によると、外国人投資家は現物を1288億円買い越したほか、TOPIX先物を843億円買い越し、225先物を2553億円買い越したことから、合計4684億円の買い越しとなった。一方、個人投資家は現物を4838億円売り越すなど合計で5333億円売り越し。信託は現物を2843億円買い越したほか、事業法人は現物を2124億円買い越し、23週連続で買い越した。
■日銀による12月利上げは五分五分か
13日の米国株式市場はまちまち。ダウ平均は前日比86.06ドル安の43828.06ドル、ナスダックは同23.88ポイント高の19926.72で取引を終了した。大証ナイト・セッションの日経225先物は、日中終値比130円高の39600円で取引を終えた。為替市場では1ドル153円60銭台と11月26日以来の水準まで円安ドル高が進んでいる。
来週は17-18日にFOMC、18-19日に日本銀行による金融政策決定会合がそれぞれ開催される。FOMCでは0.25%の利下げを予想する声が多い一方、日銀会合における0.25%の利上げの可能性は五分五分といったところだ。11月下旬から12月上旬にかけては12月会合での利上げ観測が強く、銀行や保険など金融株の上げがやや目立っていたが、足下では12月利上げ見送り観測報道が流れるなど、ややトーンダウンしている。日銀が13日に発表した12月の全国企業短期経済観測調査(短観)によると、大企業製造業の景況感は+14と9月調査(+13)から上昇。一方、非製造業の景況感は+33と引き続き高水準だが、9月調査(+34)比では小幅に悪化するなど、まちまちの結果となった。
現時点で明確な市場コンセンサスは存在しておらず流動的だが、日銀会合前に関係者などによる観測報道が流れる可能性があり、為替、株式、金利市場は思惑先行でボラタイルな展開となりそうだ。利上げ実施となれば金融株が動意づきそうだが、日銀会合後の植田和男日銀総裁の記者会見における発言次第では、金融株物色も短期間で終わる可能性もある。
■機関投資家はクリスマス休暇入りへ
年内最後のイベントである日米中銀会合を通過すると、メジャーSQも終わったことから、市場関係者は続々とクリスマス休暇入りし、プライム市場の売買代金は減少するだろう。12月26日が権利取り最終売買日なので、個人投資家を中心とした売買はそれなりに活発となりそうだが、機関投資家の売買は期待しにくく、日経平均やTOPIXなど指数はこう着感が強まろう。プライム市場よりもスタンダート市場やグロース市場の中小型株に関心は向かうと考える。短期資金が向かいやすい100円から200円ほどの低位銘柄の動向に注目したい。
■19日は未明にFOMC、日中に日銀会合
来週、日本では、16日に10月機械受注、18日に11月貿易収支、19日に日銀政策金利、20日に11月消費者物価指数などが予定されている。
海外では、16日に中・11月新築住宅販売価格、鉱工業生産指数、小売売上高、仏・12月製造業PMI(速報値)、サービス業PMI(速報値)、独・12月製造業PMI(速報値)、サービス業PMI(速報値)、欧・12月ユーロ圏製造業PMI(速報値)、サービス業PMI(速報値)、英・12月製造業PMI(速報値)、サービス業PMI(速報値)、米・12月NY連銀製造業景気指数、製造業PMI(速報値)、サービス業PMI(速報値)、コンポジットPMI(速報値)、17日に英・11月失業率、失業保険申請件数、独・12月Ifo景況感指数、ZEW景況感指数、欧・12月ユーロ圏ZEW景況感指数、米・11月小売売上高、鉱工業生産指数、18日に英・11月消費者物価指数、小売物価指数、生産者物価指数、米・第3四半期経常収支、11月住宅着工件数、週次原油在庫、FOMC政策金利、19日にNZ・第3四半期実質GDP、英・英中銀政策金利、米・週次新規失業保険申請件数、第3四半期実質GDP(確報値)、12月フィラデルフィア連銀景況指数、11月中古住宅販売件数、20日に英・11月小売売上高、米・11月個人消費所得・支出、11月PCEデフレータ、12月ミシガン大学消費者信頼感指数などが予定されている。
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