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米グロース株安を背景に半導体関連などが軟調【クロージング】


*16:10JST 米グロース株安を背景に半導体関連などが軟調【クロージング】 8日の日経平均は大幅反落。632.73円安の38202.37円(出来高概算16億9000万株)で取引を終えた。前日の米ハイテク株安の流れを受けて、半導体関連など値がさ株中心に売られた。日経平均は前引けにかけて下落幅を広げ、後場に入りトヨタ<7203>の決算発表前には38159.85円まで水準を切り下げた。週末の5月限オプションの特別清算指数(SQ)算出日を目前した仕掛け的な先物売りが断続的に出ているとの見方もされた。

東証プライムの騰落銘柄は、値下がり銘柄数が1100を上回り、全体の7割近くを占めた。セクター別では、海運、パルプ紙が上昇し、倉庫・運輸関連は変わらずとなり、30業種が下落し、その他製品、ガラス土石、保険、卸売、電気機器の下落が目立っていた。指数インパクトの大きいところでは、横河電<6841>、OLC<4661>、郵船<9101>、アルプスアル<6770>がしっかりだった半面、ファーストリテ<9983>、東エレク<8035>、ソフトバンクG<9984>、信越化<4063>、テルモ<4543>が軟調だった。

前日の米国市場は、高安まちまちだったが、「著名投資家ジョージ・ソロス氏のクォンタム・ファンドを運用した経歴を持つドラッケンミラー氏が、3月下旬にエヌビディアの保有株をさらに減らした」と一部で報じられたため、同社株が下落。東京市場でも東エレク、アドバンテス<6857>、信越化、キーエンス<6861>など指数インパクトの大きい値がさ株中心に値を消した。注目されたトヨタの決算では、一時4%下落する場面があった。ただし、1兆円に上る自社株買いを実施するとも発表しており、押し目買いが次第に増えた。

円相場は1ドル=155円台とじりじりと円安が進んでおり、輸入物価の上昇による国内景気の減速が懸念される、また7月からは電気ガス料金の値上げなども控えており、企業のコスト負担増もあり、先行き不透明要素が多く、東京市場はまだ調整局面から抜け出せていないと考える声も多い。また、来週には4月の米消費者物価指数(CPI)が発表される。4月CPIで利下げ観測が強まるのか確認したいところだ。このため、目先は国内企業の決算を見極めながら、個別対応が得策だろう。

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