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米ハイテク関連株高を受けて買い優勢の展開【クロージング】


*16:23JST 米ハイテク関連株高を受けて買い優勢の展開【クロージング】 15日の日経平均は反発。178.98円高の32238.89円(出来高概算12億8000万株)で取引を終えた。前日の米国市場でハイテク関連株が上昇した流れを引き継ぎ、買いが先行して始まった。また、1ドル=145円台半ばと昨年11月以来となる円安進行も支援材料となり、自動車など輸出関連株もしっかりで始まり、日経平均は取引開始直後に32403.93円まで上昇する場面もあった。ただ、25日線水準に接近すると戻り待ちの売りなどが散見されるなか、買い一巡後は上げ幅を縮め、32200~32300円辺りでのレンジ推移となった。

東証プライムの騰落銘柄は、値上がり銘柄が1000を超え、全体の6割近くを占めた。セクター別では、海運、鉄鋼、その他金融、保険など24業種が上昇。一方、ガラス土石、石油石炭、金属製品、不動産など9業種が下落した。指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテ<9983>、東エレク<8035>、アドバンテス<6857>、TDK<6762>が堅調だった半面、ダイキン<6367>、電通グループ<4324>、エムスリー<2413>が軟調だった。

前日の米国市場は、ニューヨーク連銀が公表した短期期待インフレ率が小幅に低下したことで、主要株価指数は上昇した。また、米系証券がエヌビディア株について強気の見通しを示したことも買い安心感につながり、東京市場にも買いが波及した。さらに、内閣府が取引開始前に発表した2023年4-6月期の実質国内総生産(GDP)速報値が前期比1.5%増となり、市場予想(0.8%増)を上回ったことも投資家心理を上向かせる要因となり、日経平均の上げ幅は一時300円を超えた。一方、市場予想に届かなかった第2四半期決算を発表した電通グループなど業績不安銘柄には売りが膨らんだ。

日経平均は反発したものの、前日の下げを埋めるまでには至らなかった。中国国家統計局がきょう発表した7月の鉱工業生産、小売売上高などの経済指標が前月から伸びが鈍化し、市場予想をも下回る結果となっただけに、中国景気の先行きに不透明感が残っていることが積極的な買いにつながっていないとみる向きが多い。また、米国でも15日、7月の米小売売上高、8月のニューヨーク連銀製造業景気指数などの発表が控える。このため、米中の景気動向を確認しながら、目先は不安定な値動きを強いられる可能性がありそうだ。

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