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急ピッチの上昇に対する反動から利益確定売り続く【クロージング】


*16:16JST 急ピッチの上昇に対する反動から利益確定売り続く【クロージング】 24日の日経平均は続落。275.09円安の30682.68円(出来高概算12億4000万株)で取引を終えた。前日の米国株の下落、本日の中国などアジア市場安も投資家心理をやや萎縮させ、日経平均は売り優勢の相場展開となった。後場の取引開始直後に30566.83円まで値を消す場面もあったが、直近の上昇に対応しきれずに買い遅れている投資家も多く、押し目を拾う動きも散見された。また、米半導体大手エヌビディアの決算発表を今夜に控えるなか、好決算への思惑などから東エレク<8035>やスクリン<7735>、レーザーテック<6920>といった朝安の半導体関連株がプラスに転じたことも相場を支える要因となり、日経平均はその後、30700円前後でのもみ合い展開が続いた。

東証プライムの騰落銘柄は、値下がり銘柄が1100を超え、全体の6割を占めた。セクター別では、鉱業、電気ガス、輸送用機器など8業種が上昇。一方、空運、陸運、サービスなど25業種が下落した。指数インパクトの大きいところでは、トヨタ<7203>、ファナック<6954>、東エレク、日立建機<6305>、安川電<6506>がしっかりだった半面、ファーストリテ<9983>、ソフトバンクG<9984>、テルモ<4543>、資生堂<4911>が軟調だった。

前日の米国市場は、債務上限問題を巡る政府と野党・共和党の協議に進展がみられず、交渉難航が警戒され、主要株価指数は下落。東京市場にも悪影響を及ぼした。また、中国で再び新型コロナウイルスの感染が拡大しているため、インバウンド(訪日旅行者)需要拡大への期待感が後退。香港、上海などアジア株安も響いた。一方で、前日の大引け間際に急落したトヨタが大幅に反発したほか、円安傾向を背景に輸出関連株の一角もしっかりしていたことが全般を支えていた。

日経平均は続落したが、スピード調整の一貫との受け止めが多い。また、東証の低株価純資産倍率(PBR)の是正要請などを背景とした日本株再評価の流れはまだ続くとの意見も残る。一方、米国では5月の米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨が公表される。このところ、一部のメンバーが追加利上げの必要性を主張しており、見方が分かれている。このため、議事要旨で5月の利上げが打ち止めとなるのか、6月以降も利上げが続くのかの判断材料にしたいと考える向きが多く、議事要旨の内容とそれを受けた米国市場の動きにも警戒が必要だ。


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