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利食い売りが先行する展開も先高期待は強い【クロージング】


*15:52JST 利食い売りが先行する展開も先高期待は強い【クロージング】 19日の日経平均は9営業日ぶりに反落。52.07円安の28606.76円(出来高概算9億4000万株)で取引を終えた。8営業日続伸で前日に終値ベースで年初来高値を更新したことから、目先的な達成感が高まったようだ。主力株中心に売りが先行して始まり、前場中盤にかけて一時28531.54円まで下げる場面が見られた。日米ともに決算発表シーズンに突入しているため、業績動向を確認したいと考える投資家が多く、個別物色が中心となった。ただし、28500円では底堅さが意識されており、28600円前後での推移が継続した。

東証プライムの騰落銘柄は、値下がり銘柄が1000を超え、全体の6割近くを占めた。セクター別では、保険、銀行、鉱業、鉄鋼、空運など13業種が上昇。一方、精密機器、海運、パルプ紙、金属製品など20業種が下落した。指数インパクトの大きいところでは、アドバンテス<6857>、ソニーG<6758>、東京海上<8766>、ネクソン<3659>がしっかりだった半面、オリンパス<7733>、TDK<6762>、ファナック<6954>、テルモ<4543>が軟化した。

前日の米国市場は、決算発表を受けた個別株の値動きが中心で全般は方向感に乏しく、主要株価指数はまちまちだった。東京市場は日経平均が前日までに1200円近く上昇したため、高値警戒感が意識されるなか、目先の利益を確保する売りが優勢だった。また、為替相場も小動きにとどまっていたこともあり、手掛かり材料に欠ける展開だった。そのなかで、決算発表を前に業績観測報道が伝えられたディスコ<6146>が上昇するなど、個別材料株に投資資金が向っていた。

ひとまずは利益確定売りに反落する形となったが、上げ基調に変化はなく、日経平均は3月9日の取引時間中につけたザラ場高値(28734.79円)を目指す動きになりやすいと見ている向きが多い。ただ、今後本格化する決算発表で今期の業績見通しが保守的で厳しい内容となる可能性があるだけに、ここからさらに買い進める理由につながるのか確認したいと先行きを不安視する声も聞かれる。


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