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売り優勢も半導体関連株など指数寄与度の高い銘柄が下支え【クロージング】


21日の日経平均は続落。116.38円安の26890.58円(出来高概算10億2000万株)で取引を終えた。前日の米国市場は、フィラデルフィア連銀のハーカー総裁が「インフレ抑制の進展が見られず失望している」などとタカ派発言を受けて長期金利が上昇し、利上げによる景気減速懸念から主要3株価指数が下落した。この流れを受けて、東京市場も投資マインドが萎縮し、主力株中心に売りが先行して始まった。ただし、半導体関連株の一角が堅調に推移していることが相場を支え、26900円前後でのこう着感の強い展開だった。

東証プライムの騰落銘柄は、値下がり銘柄が1400を超え、全体の8割近くを占めた。セクター別では、石油石炭、海運など5業種が上昇。一方、陸運、空運、倉庫運輸、非鉄金属など28業種が下落した。指数インパクトの大きいところでは、東エレク<8035>が上伸し、1銘柄で日経平均を57円強押し上げたほか、アドバンテス<6857>、電通グループ<4324>、テルモ<4543>がしっかりだった。半面、ダイキン<6367>、ファーストリテ<9983>が軟調だった。

米国市場は引き続きインフレと金融政策の動向に振り回される展開が続いており、東京市場も神経質な動きで、全般は様子見送りムードが強い展開だった。個別では、このところ堅調地合いが続いていた小売や陸運、空運などのインバウンド関連株に利食い売りが優勢だった。ただし、市場予想を上回る上半期決算を発表したディスコ<6146>が一時8%急騰し、東エレクといった他の半導体関連株など指数寄与度の高い銘柄が堅調だったため、相場全般を下支えした。

投資家は米国のインフレ動向に関心が集まっている。来週は10月のグローバル製造業・サービス業の購買担当者景気指数(PMI)、7-9月期の実質国内総生産(GDP)、9月の個人消費支出(PCE)物価統計などの経済指標が発表され、インフレ動向にピークアウト感が出ているのかを確認する場面となろう。また、国内でも24日の日本電産<6594>を皮切りに主要企業の上半期決算が始まる。

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