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NY株式:米国株式市場は反落、利上げ加速を警戒


米国株式市場は反落、利上げ加速を警戒ダウ平均は403.89ドル安の29,634.83ドル、ナスダックは327.76ポイント安の10,321.39で取引を終了した。

ロシアのプーチン大統領がウクライナ都市への大規模攻撃についてタカ派な姿勢を弱める発言をしたため地政学的リスクが低下。また、英国のトラス首相が財務相を交代、法人税率引上げ凍結撤回を発表したため金融市場混乱への懸念も緩和した。投資家心理が改善するなか株式は上昇してスタート。しかし、10月ミシガン大消費者信頼感指数や同指数の期待インフレ率が予想を上回ると連邦準備制度理事会(FRB)の大幅利上げ観測がさらに強まり長期金利上昇とともに売りが再燃し、下落に転じた。週末でポジションを手仕舞う売りも散見され、引けにかけ下げ幅を拡大した。セクター別では銀行が小幅高となった一方で、自動車・自動車部品や半導体・同製造装置が大幅に下落した。

銀行のJPモルガン(JPM)は第3四半期の純金利収入が四半期ベースで過去最高を記録、決算が予想を上回り上昇した。同業のシティグループ(C)も第3四半期で金利収入増が投資銀行部門の低迷を相殺し、結果が予想を上回ったため上昇。ウェルズファーゴ(WFC)も四半期決算の良好な内容を好感して買われた。航空会社のデルタ(DAL)はアナリストの投資判断引き上げで上昇。

一方で、金融のモルガンスタンレー(MS)は第3四半期決算で投資銀行グループが55%減収となるなど予想を下回る内容となったほか、従業員削減計画も発表して下落。代替肉メーカーのビヨンドミート(BYND)は幹部の辞任に加え、売上減に伴い従業員全体のほぼ2割を削減する計画を発表し下落。スーパーマーケットのセーフウェイ運営のアルバートソンズ(ACI)は同業のクローガー(KR)と同社買収で合意したが、業界第2、第3位の合併を巡る独禁法違反などの規制を巡る懸念から売られた。石油会社のエクソン・モービル(XOM)は石油価格の反落に伴い収益増期待が後退し下落。

カンザスシティー連銀のジョージ総裁は、インフレが弱まるまで、FRBが金融引き締めを維持する必要があると同時に、過剰に唐突に行動することはリスクになると指摘。利上げペースを注視する必要があると慎重な見解を示した。

(Horiko Capital Management LLC)

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