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米ハイテク株高を受け買い先行スタートも買い一巡後はこう着感が強まる【クロージング】


19日の日経平均は小幅に続落。11.81円安の28930.33円(出来高概算10億2000万株)で取引を終えた。前日の米国市場では、シスコ・システムズやアプライド・マテリアルズの堅調な決算のほか、パワー半導体を手掛けるウルフスピードが決算評価から31%を超える大幅高となったことを背景にハイテク関連株中心に買われ、取引開始直後には29150.80円まで上昇する場面が見られた。ただし、短期の過熱感などから戻り待ち売りなども意識されやすく、買い一巡後は29000円を挟んだもみ合い展開が続いた。

東証プライムの騰落銘柄は、値上がり銘柄が1000を超え、全体の6割近くを占めた。セクターでは、石油石炭、鉱業、パルプ紙、非鉄金属など24業種が上昇。一方、医薬品、サービス、その他製品など8業種が下落し、空運が変わらず。指数インパクトの大きいところでは、東エレク<8035>、ソニーG<6758>、オリンパス<7733>、京セラ<6971>、ホンダ<7267>がしっかりだった半面、ファーストリテ<9983>、第一三共<4568>、ソフトバンクG<9984>、トレンド<4704>、リクルートHD<6098>が軟化した。

前日の米国市場は、8月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数は6.2となり、3カ月ぶりのプラスに転じ、市場予想(マイナス5.0)を上回ったこともプラスに働き、主要株価指数は反発。なかでもSOX指数は2%超の上昇となった。これを受け、東京市場も買い優勢で始まり、日経平均の上げ幅は一時200円を超えた。また、原油市況の上昇を背景に資源関連株に投資マネーがシフトした。一方、このところ相場をけん引していたファーストリテが続落したことが上値の重荷となった。

日経平均が29000円を超えて大きく上昇していくには新たな材料が不可欠だ。その上で、当面の注目材料としては、米カンザスシティー連銀主催の経済シンポジウムであるジャクソンホール会議や今後の米経済指標などだ。ジャクソンホール会議でのパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の講演内容を挙げる投資家が多く、利上げペースの鈍化などを示唆するのかを見極めるまでは上下いずれにも大きく振れにくくなりそうだ。

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