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欧米為替見通し:ドル・円は上げ渋りか、米金融正常化に期待継続も株安が重石に


12日の欧米外為市場では、ドル・円は上げ渋る展開を予想する。強い米インフレ指標を受け連邦準備制度理事会(FRB)による金融正常化への思惑から、ドル買いは継続。ただ、米国株が軟調地合いならリスク回避的な円買いがドルの上値を抑えそうだ。

注目の米4月消費者物価指数(CPI)は前月から伸びが鈍化したものの、予想を上回り、FRBの金融正常化を後押しする内容となった。ただ、強い指標を受け米10年債利回りはいったん水準を切り上げたが、その後の失速でドル売りに。ユーロ・ドルは1.05ドル後半に上昇し、ドル・円は130円を割り込み129円半ばに軟化。本日アジア市場は米金利の低下でドルは下落基調に振れ、アジア株安でリスク回避の円買いも観測される。

この後の海外市場は、引き続き米国のインフレがテーマ。今晩発表の生産者物価指数(PPI)は前年比+10.7%(前月+11.2%)、コア指数は+8.9%(同+9.2%)といずれも前月から伸びが鈍化する見通し。ただ、ほぼ想定通りなら高水準に変わりはなく、FRBの利上げ幅拡大など引き締め加速期待によるドル買いを支援しそうだ。一方、NY株式市場にとっては指数をさらに下押しする要因になりかねず、リスク回避の円買いが見込まれる。

【今日の欧米市場の予定】
・21:30 米・4月生産者物価指数(前月比予想:+0.5%、3月:+1.4%)
・21:30 米・先週分新規失業保険申請件数(予想:19.2万件、前回:20.0万件)
・02:00 米財務省・30年債入札

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