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欧米為替見通し:ドル・円は下げ渋りか、米FRB当局者発言で下げ縮小も


9日の欧米外為市場では、ドル・円は下げ渋る展開を予想したい。欧州中銀(ECB)の今後の引き締め観測でユーロ買いに振れれば、ドルを下押ししよう。ただ、連邦準備制度理事会(FRB)当局者のタカ派的な見解で、ドル売りは弱まりそうだ。

前日の取引で欧米株安を背景に欧州や資源国の通貨が売られ、リスクオフのドル買いの地合いが鮮明になった。それを受けユーロ・ドルは一時1.18ドル付近に弱含み、ドル・円は110円40銭付近に浮上。ただ、米10年債利回りの低下で、ドルはその後小幅に値を下げた。本日アジア市場は米長期金利が低水準で推移しており、ややドル売りに振れている。一方、日経平均株価はマイナスに転じたが、30000円前後を維持し、円買いは小幅にとどまった。

この後の海外市場では、欧米中銀の金融政策がテーマ。ECBは現行の緩和的な政策を維持する公算だが、パンデミック緊急購入プログラム(PEPP)の縮小を議論する可能性が指摘される。その際には今後の引き締め観測からユーロ買いが優勢となり、ドルを下押ししよう。一方で、今晩はFRB当局者の講演などが予定され、タカ派的な見解が聞かれれば、米連邦公開市場委員会(FOMC)に向けドルは売りづらい。ドル・円は引き続き下値の堅さが意識されそうだ。

【今日の欧米市場の予定】
・20:45 欧州中央銀行(ECB)が政策金利発表(0.00%に据え置き予想)
・21:30 ラガルドECB総裁会見
・21:30 米・先週分新規失業保険申請件数(予想:33.5万件、前回:34.0万件)
・24:05 デイリー米サンフランシスコ連銀総裁オンライン討論会参加
・24:05 エバンス米シカゴ連銀総裁オンラインイベント歓迎あいさつ
・02:00 米財務省・30年債入札
・02:00 ボウマン米FRB理事討論会参加(地域金融機関)
・03:00 ウィリアムズNY連銀総裁開会あいさつ(経済における人種差別に関する会議)
・05:00 米ダラス、ミネアポリス、ボストン各地区連銀総裁会合参加(経済における人種差別に関する会議)


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