NY債券：米長期債相場は強含み、インフレ加速への懸念緩和

21日の米国長期債相場は、やや強含み。この日発表されたIHSマークイット5月製造業購買担当者景気指数（PMI）速報値は、市場予想を上回る61.5と統計改訂後の2009年10月以降で最高水準を記録したものの、債券利回りの上昇は抑制された。原油先物は反発したが、インフレ加速を巡る投資家の懸念は緩和されつつある。米ホワイトハウスは21日、大型インフラ投資計画「米雇用計画」について、超党派の合意に向け、規模を当初計画の2兆2500億ドルから1兆7000億ドルに縮小すると発表したことも、利回り上昇を抑える一因となったようだ。10年債利回りは1.611％近辺まで低下した後、1.637％近辺まで反発したが、ニューヨーク市場の取引終了時点にかけて1.625％近辺で推移した。

イールドカーブは、フラットニング気配で推移。2年−10年は＋147.00bp近辺、2−30年は＋216.80bp近辺で引けた。2年債利回りは0.15％(前日比：0bp)、10年債利回りは1.62％（同比：-1bp)、30年債利回りは、2.32％(同比：-1bp)で取引を終えた。

＜MK＞