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欧米為替見通し:ドル・円は底堅い値動きか、米政権移行を控え根強いドル買い


19日の欧米外為市場では、ドル・円は底堅い値動きを予想する。欧米株高を背景に、ドルにはリスクオンの売りが先行する見通し。ただ、明日の米大統領就任式を控え政権移行を見極める展開となり、ドルは安全通貨としての買いが根強いだろう。

イタリア下院議会は18日、コンテ内閣の信任決議案を賛成多数で可決し、欧州の政治リスクへの過度な懸念はいったん和らいだ。この日は米国の休場で、取引は模様眺めのなかユーロ売りは後退。本日アジア市場では時間外取引の欧米株式先物や日経平均株価が強含み、リスク選好ムードで安全通貨が売られた。特に欧州通貨の上昇が目立ち、クロス円をけん引。ドル・円はドル売りに押されながらも104円台を回復する場面もあった。ただ、今晩以降の欧米での重要イベントを前に、安全通貨売りには慎重のようだ。

この後の海外市場では、引き続き欧米の政治情勢が注目される。イタリア議会で上院でも内閣信任決議が可決されれば政局リスクは払しょくされるが、否決の可能性も残る。一方、米バイデン次期政権の財務長官候補であるイエレン連邦準備制度理事会(FRB)前議長の公聴会が今晩予定され、為替に関する発言が材料視されよう。また、20日の大統領就任式を前に政権移行がスムーズに行われるかが最大の焦点となっており、安全通貨への根強い買いは続く見通し。株高ならドルは下押しされるものの、下値は堅いとみる。

【今日の欧米市場の予定】
・18:00 ユーロ圏・11月経常収支(10月:+266億ユーロ)
・19:00 独・1月ZEW景気期待指数(予想:59.4、12月:55.0)
・06:00 米・11月対米証券投資収支(ネット長期有価証券)(10月:+519億ドル)
・EU財務相理事会

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