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利食い優勢も23000円はキープ、出来高は7カ月ぶり低水準【クロージング】


17日の日経平均は下落。192.61円安の23096.75円(出来高概算8億1900万株)で取引を終えた。先週末で決算発表が概ね一巡したほか、お盆休み明けによる機関投資家の売買が意識されたが、海外勢はレーバーデーまでは夏季休暇入りとなり、商いは膨らみづらい需給状況となるなか、短期筋の売買に振らされる展開となった。

朝方発表された4-6月期の国内総生産(GDP)速報値は、年率換算で27.8%減と過去最大の落ち込みとなった。ただ、これを受けた市場反応は限られ、利食い優勢で始まった日経平均は一時23248.75円まで下げ幅を縮める場面もみられた。しかし、前場半ばに安倍首相が検査のため都内の病院に入ったと伝わると、先物主導で売り込まれる格好となり後場寄り付き直後には23068.53円まで下げていた。その後は23100円を挟んでのこう着が続き、節目の23000円はキープして取引を終えた。

東証1部の騰落銘柄は値下がり数が1400を超えており、全体の6割を占めている。セクターでは海運、空運が小幅に上昇、石油石炭が変わらずだった他は30業種が下落しており、精密機器、サービス、陸運、医薬品、その他金融、食料品、化学、金属が冴えない。指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテ<9983>、ソフトバンクG<9984>、中外薬<4519>、リクルートHD<6098>が重石に。

GDP速報値の過去最大の落ち込みのほか、安倍首相が検査のため都内の病院に入ったとの報道が売り仕掛け的な売買のキッカケとなったようである。東証1部の出来高が1月20日以来約7カ月ぶりの薄商いであり、市場参加者が限られる中で先物主導の売買に振らされた格好のようである。もっとも、23000円はキープしており、積極的に下を売り込む流れとはならなかった、米国の追加経済対策や米中閣僚級協議が行われないことからニュースフローが限られ方向感が掴みづらい中で、薄商いの中で短期筋の仕掛けて的な売買に振らされやすい状況が続きそうである。

また、中小型株については個人主体の資金が好決算銘柄などに集中していた。一部の銘柄に資金が集中しやすいこともあり、大きく値幅が出やすいが、一方で資金の逃げ足の速さも意識されやすい。そのため、買い一巡後の値動きの鈍さが意識されるようだと、一気に値動きの強い銘柄へとシフトしやすいだろう。




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