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香港情勢不安視も活発な中小型株物色は継続【クロージング】


29日の日経平均は続落。115.23円安の23293.91円(出来高概算9億9000万株)で取引を終えた。米国市場が感謝祭の祝日で休場となる中、手掛かり材料に欠ける展開だった。反発して始まった日経平均は、寄り付き直後の23498.77円を高値に、その後はマイナス圏での推移が続いた。小幅な下げにとどまっていたが、香港市場が大きく下げていたことがややサプライズとなり、短期筋の利益確定を急がせる格好となった。

東証1部の騰落銘柄は値下がり数が1100を超えており、全体の過半数を占めている。セクターでは、鉱業、証券、パルプ紙が上昇する半面、30業種が下げており、ガラス土石、輸送用機器、金属製品、鉄鋼、建設、精密機器などが冴えない。指数インパクトの大きいところでは、ファナック<6954>、横河電<6841>、京セラ<6971>がしっかり。一方で、KDDI<9433>、リクルートHD<6098>、TDK<6762>、バンナムHD<7832>が重石に。

日経平均は底堅さが意識されてはいたが、大引けにかけてはやや下げ幅を広げていた。トランプ大統領が「香港人権・民主主義法」に署名したことを受け、中国は報復措置として米企業の排除を検討しているとも伝えられており、警戒感が高まったようである。一方で、中国指導部はなお、国内景気の下支えに向けて、米国との貿易合意を望んでいるとも伝えられており、米中交渉の進展期待が下支えとして意識されている。

もっとも、日経平均は続落とはなったが、マザーズ指数の強い動きが続くなど、個人主体の中小型株物色が活発であった。そのため、日経平均のこう着程、センチメントは悪くない。また、米国では感謝祭明け後は、週末のブラックフライデー、週明けのサイバーマンデーとなり、足元の好調な経済指標等からは、好調なクリスマス商戦入りが期待されよう。中国交渉の行方や香港情勢などへの報道に振らされやすいだろうが、依然として調整局面での押し目買い意欲は強いと考えられる。中小型株の需給状況も改善傾向にある中、底堅い相場展開が意識されやすい。



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