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米中閣僚級協議を控える中で、引き続き底堅さを見せられるかが注目される【クロージング】


8日の日経平均は反発。212.53円高の21587.78円(出来高概算11億1000万株)で取引を終えた。7日の米国市場は下落だったが、中国は対米協議で合意に向け、困難な問題には工程表作成との報道が伝わった他、為替市場では1ドル107円半ばと円安に振れて推移していたこと、さらに国慶節明けの上海市場の上昇なども安心感につながる中、日経平均は反発して始まった。寄り付き直後に付けた21483.18円を安値にじりじりと上げ幅を広げる中、大引け間際には一時21629.24円と21600円を回復する局面もみられている。

東証1部の騰落銘柄は値上がり数が1700を超えており、全体の8割近くを占めている。セクターでは、精密機器が2%を超える上昇となったほか、金属製品、石油石炭、繊維、パルプ紙、鉱業、化学が堅調。半面、保険、電力ガス、空運が小幅に下落している。指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテ<9983>、アドバンテスト<6857>、テルモ<4543>、ファナック<6954>、東エレク<8035>、ソフトバンクG<9984>がけん引。

ファーストリテの上昇から、225型優位の展開となっており、先物主導によるインデックス売買の影響が大きかったとみられる。とはいえ、円安の流れから反発は意識されていたものの、終日強含みの展開となっており、安心感にはつながりやすい。日経平均は上値抵抗だった25日線を捉えてきており、米中閣僚級協議を控える中で、引き続き底堅さを見せられるかが注目されるところであろう。

5日線と25日線とのデッドクロスによりシグナルは悪化傾向であるが、25日線を支持線に変えて直近で空けているマド埋めを意識させてくるようだと、米中閣僚級協議後のアク抜けを意識した買い戻しの流れが強まる可能性はありそうだ。また、基本的には参加者が限られているため、指値状況の薄い中では、小さいエネルギーでもトレンドが出やすい需給環境でもある。

一方、足元で中小型株の活発な売買がみられているが、値幅が大きく出やすい半面、資金の逃げ足の速さから急速に値を消す銘柄も散見されている。基本的には米中閣僚級協議通過までは積極的にポジションを積み上げる参加者は限られていると考えられ、値動きの荒さには注意する必要がありそうだ。




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