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弱気なセンチメントに傾いていた需給の巻き戻し【クロージング】


1日の日経平均は反発。129.40円高の21885.24円(出来高概算11億6000万株)で取引を終えた。米中貿易摩擦を巡る懸念が和らいだことを受けた米株高の流れや、日銀短観で大企業製造業の景況感が予想ほど悪化しなかったことが買い戻しを誘う格好となった。日経平均は寄り付き直後の21811.98円を安値に上げ幅を広げており、前場半ばには21938.77円まで上げ幅を広げている。ただし、節目の22000円を突破するには材料不足でもあり、後場は50円程度の狭い値幅での推移となっている。

東証1部の騰落銘柄は値上がり数が1700を超えており、全体の8割近くを占めている。セクターでは鉱業、不動産を除いた31業種が上昇。パルプ紙、証券、ゴム製品、海運の上昇率が2%を超えている。指数インパクトの大きいところでは、東エレク<8035>のほか、このところ日経平均の重石となっていたソフトバンクG<9984>がけん引。その他、TDK<6762>、リクルートHD<6098>、アドバンテスト<6857>、安川電機<6506>が堅調。一方で、ファーストリテ<9983>が重石となった。

日銀短観で大企業製造業の景況感が3期連続で悪化したが、予想ほど悪くなかった。また、来週に予定されている米中協議への進展期待なども高まり、景気敏感セクターへの物色がみられていた。もっとも、米財務省報道官が中国企業の米株式市場での上場廃止を検討しているとの先週の報道を否定したことを材料視する声が聞かれていたが、これについては前日の寄り付き前に既に伝えられていた。それでも昨日の段階では反応を示さず、米国の反応を経て材料視されている。日本主導でのトレンド形成は難しく、引き続き米国市場の動向などに振らされやすいだろう。

日経平均は理想的な反発から、5日線レベルを捉えてきている。グローベックスの米株先物は100ドル高程度で推移しており、この流れのまま米国市場が堅調推移となるようだと、日経平均は節目の22000円を捉える可能性はありそうだ。直近のもち合いレンジでの攻防になりそうだが、リスクオン的な流れの中、これまでの弱気なセンチメントに傾いていた需給の巻き戻しにより、年初来高値への意識も次第に高まることも考えられる。

前日の米国ではアップルが2%超の上昇をみせていたが、過度な警戒感に伴う巻き戻しといったところであろう。ソフトバンクGについても見極めが必要ではあろうが、ウィーワークのIPO計画の撤回表明が売り方のポジションクローズにつながった格好であろう。



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