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欧米為替見通し:ドル・円は上げ渋りか、ECBハト派姿勢で買い先行も来週の米利下げを意識


25日の欧米外為市場では、ドル・円は上げ渋る値動きを予想する。今晩開催の欧州中銀(ECB)理事会でハト派姿勢を受けたユーロ売りでドル買いに振れやすい見通し。ただ、来週の連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げが確実視され、ドル買いは失速しそうだ。

前日の海外市場で、ドイツやユーロ圏の製造業PMIが低調な内容となり、ECBの一段の緩和政策を見込んだユーロ売りが強まっている。ユーロ・ドルは今週に入って1.12ドル台前半から下落基調となり、2017年5月以来の1.10ドル割れが目前に迫る。一方、米国の製造業PMIは経済活動の拡大・縮小の境目となる50.0まで低下し、ドルの買い戻しは限定的に。本日のアジア市場ではECB理事会での政策決定が注目され、様子見ムードが広がるなかドル・円は底堅い値動きとなった。ただ、豪準備銀総裁の発言で緩和政策長期化の思惑から豪ドル・円が売られ、ドル・円を下押しする場面もあった。

今晩の焦点はECB理事会の政策決定とドラギ総裁の会見内容。政策金利は据え置きの公算だが、足元の経済指標が示すようにユーロ圏経済の下振れリスクがあり、ECBはよりハト派寄りの政策スタンスを示す見通し。半面、国際通貨基金(IMF)は世界経済見通しで2019年を+1.3%に維持し、2020年を+1.6%と小幅に上方修正。また、米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げサイクル入りを考慮すると、ECBは今後の利下げ示唆にとどまるだろう。その際のユーロ売りは限定的となりそうだ。逆に、米国の耐久財受注など経済指標が弱いとFRBの利下げ観測でドル売りに振れ、ユーロの買い戻しが強まる可能性もある。(吉池 威)

【今日の欧米市場の予定】
・17:00 独・7月IFO企業景況感指数(予想:97.2、6月:97.4)
・20:45 欧州中央銀行(ECB)が政策金利発表(0.00%に据え置き予想)
・21:30 ドラギECB総裁会見
・21:30 米・6月耐久財受注速報値(前月比予想:+0.7%、5月:-1.3%)
・21:30 米・先週分新規失業保険申請件数(予想:21.8万件、前回:21.6万件)
・21:30 米・6月卸売在庫速報値(前月比予想:+0.5%、5月:+0.4%)
・02:00 米財務省7年債入札(320億ドル)




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