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金価格上昇の背景にあるもの~もっと知りたい商品先物取引


みなさんこんにちは!フィスコマーケットレポーターの高井ひろえです。今回のコラムでは金価格の推移とその値動きの背景についてお伝えします。

■金価格の推移
金価格は5月末から上昇を続けています。東京商品取引所(TOCOM)の先物市場にて金価格は5月31日に4,518円(1グラムあたり)で引けた後、7月18日に高値が4,940円となりました。

■金価格上昇の背景の1つは債券利回りの低下
この金価格の上昇には、どんな要因があるのでしょうか。まず、よく言われていることとしては、米国での利下げ期待の高まりです。利下げされれば債券を保有することで受け取れる利子が減ってしまい、債券の魅力は低下してしまいます。その場合に関心が向かいやすいのは、債券と同じく株価の値下がりをヘッジする狙いで買われることもある金です。

■株価下落を警戒しての買い
そもそも米国が利下げをするとみられている理由は、景気減速への懸念が高まっているからです。そうなれば株価も大幅に下落してしまう懸念があるため、金を買うことでこのリスクをヘッジしようとしているとも考えることができます。

■金ETFへの投資も急増
こういった金買い需要を受けて、金価格に連動する上場投資信託(ETF)で最大の「SPDRゴールド・シェア」が人気を集めていると報道されています。同ETFの保有資産は6月3日に16.44トン(2.2%)増加し、2016年7月以来最大の伸びになったとのことです。

■景気減速で需要減少のリスクも
ただマイナス要因として考えておく必要があるのは、景気が減速すると金を買うことによってリスクをヘッジする動きがみられる一方で、実需も抑えられてしまうということです。特にインド、中国など金買いが旺盛な国での需要減退による金価格への影響は大きいとみられます。こういったマイナス要因がありながらも上述のプラス要因の影響は強く、金価格が上昇しているといえます。

フィスコマーケットレポーター 高井ひろえ




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