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前場に注目すべき3つのポイント~個別材料を手掛かりとした短期的な値幅取り狙いの流れ


10日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:個別材料を手掛かりとした短期的な値幅取り狙いの流れ
■前場の注目材料:イズミ、1Q営業利益18.5%減、コンセンサス下回る
■楽天、DMMモバイル買収


■個別材料を手掛かりとした短期的な値幅取り狙いの流れ

10日の日本株市場は、パウエルFRB議長による議会証言控えて、こう着感の強い相場展開になりそうだ。9日の米国市場ではNYダウが22ドル安、ナスダックが43Pt高とまちまちの展開。フィラデルフィア連銀総裁は、米経済及び労働市場が堅調であることから政策金利を変更する必要性は無いとの認識を示しており、利下げ期待が後退していることが重石となっている。一方で、半導体大手のAMDが3%を超える上昇となっており、半導体株の下支え要因になりそうだ。シカゴ日経225先物清算値は大阪比10円安の21500円。円相場は1ドル108円80銭台と円安に振れて推移している。

昨日の日経平均は5日線に上値を抑えられる格好とはなったが、心理的な支持線となる21500円処で踏ん張りをみせている。本日も同水準での底堅さを見極めることになりそうだ。なお、パウエルFRB議長の議会証言を受けた米国市場の動向次第といったところであるが、利下げ期待の後退を米国市場は織り込んでいる状況であり、パウエルFRB議長発言を嫌気したとしても反応が限られ、一方で円安が下支え要因となるため、基本的にはマイナスインパクトは限定的とみておきたい。

もっとも、本日もETFの決算に伴う分配金捻出による売り需要が再び警戒されやすいところである。8日の下落局面による影響は判断しづらいところではある、慎重姿勢が高まりやすいところであろう。ただし、ピーク通過による機械的な売り需要が一巡するとの見方もされやすく、意外と下値の堅さは意識されやすいとも考えられる。

米決算も本格化してきており、今後は決算を受けた関連企業への波及も意識されやすい。国内決算では製造業の方向性を探る上でも安川電<6506>の決算を見極めたいところであろう。そのため、大きなトレンドは出難い状況が続くとみられ、しばらくは個別材料を手掛かりとした短期的な値幅取り狙いの流れが続きやすいとみておきたい。

また、やや盛り上がりに欠く参院選であるが、各メディアによる情勢調査では、自民・公明の与党で改選議席の半数を超える見通しと伝えられている。政権安定を意識した政策期待から、社会インフラや5Gなどの関連銘柄への個人主体の物色が次第に意識される。


■イズミ、1Q営業利益18.5%減、コンセンサス下回る

イズミ<8273>が発表した第1四半期決算は、売上高が前年同期比3.4%増の1840.57億円、営業利益は同18.5%減の65.92億円だった。コンセンサス(86億円程度)を下回った。新設店舗の稼働及び既存店売上の拡大から増収も、経費抑制に努めた一方、主に人件費増や当期の新設店舗及び既存店のリニューアルに係る一時費用が前倒しして発生した。


■前場の注目材料
・シカゴ日経225先物は上昇(21585、大阪比+55)
・1ドル108円70-80銭
・米原油先物は上昇(57.66、+0.15)
・日銀のETF購入
・日銀追加金融緩和への期待
・株安局面での自社株買い
・米早期利下げ観測


・シャープ<6753>ダイナブックを上場、21年度中にも
・豊通商<8015>米社に出資、ケニアのミニグリッド支援
・丸紅<8002>現地で合弁、中国で冷凍・冷蔵トレーラーのリース・レンタル参入
・楽天<4755>DMMモバイル買収
・NEC<6701>通信事業者へのサイバー攻撃、AIで90%削減
・横浜銀と千葉銀<8331>が業務提携へ、地銀首位と3位で強み生かす


☆前場のイベントスケジュール

<国内>
・08:50 6月企業物価指数(前年比予想:+0.4%、5月:+0.7%)

<海外>
・10:30 中・6月消費者物価指数(前年比予想:+2.7%、5月:+2.7%)
・10:30 中・6月生産者物価指数(前年比予想:+0.2%、5月:+0.6%)



<SF>

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