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G20通過によりいったんアク抜けを意識【クロージング】


28日の日経平均は下落。62.25円安の21275.92円(出来高概算11億5000万株)で取引を終えた。主要20カ国・地域(G20)首脳会議の行方を見極めたいとの模様眺めムードの中、こう着感の強い相場展開となった。前日の上昇に対する反動も意識されており、後場寄り付き時には21200円を下回る局面もみられたが、大引けにかけては短期筋の買い戻しも意識される中、5日線を上回って取引を終えている。

東証1部の騰落銘柄は値下がり数が1200を超えており、全体の過半数を占めている。セクターでは電力ガス、精密機器、水産農林、海運、保険、医薬品が小じっかりな半面、石油石炭、証券、鉱業、不動産、陸運が冴えないなど、内需や景気敏感セクターへのシフト等もみられず、方向感の掴みづらい物色。

指数インパクトの大きいところでは、ダイキン<6367>、ファーストリテ<9983>、ユニファミマ<8028>、ソフトバンクG<9984>が軟調。一方で、アドバンテスト<6857>、信越化<4063>が下支え。

日経平均は25日線が支持線として意識される一方で、75日線に上値を抑えられる格好でのもち合いとなった。週明けはG20での米中首脳会談の成否によって、ギャップ・スタートとなり、このもち合いレンジを放れてくることが考えられよう。米中両国とも物別れによる市場の混乱は避けたいと考えられ、米中貿易戦争の長期化は避けられないものの、協議継続といったアナウンスが妥当と考えられる。協議継続といったアナウンスでも一先ず市場はアク抜けといった流れに向かいやすいとみておきたい。

とは言え、上値追いの流れは考えづらく、リスク回避姿勢が和らいだといった流れの中での、インデックス売買による指数押し上げが意識されよう。とはいえ、来週は7月4日が独立記念日で米国が休場となるほか、雇用統計などの重要指標の発表を控えていることもあり、週初のG20を材料視した後は、次第に薄商いからのこう着相場になりそうだ。



<AK>

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