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欧米為替見通し:ドル・円は伸び悩みか、米中停戦暫定合意に期待感も米経済指標を注視


27日の欧米外為市場では、ドル・円は伸び悩む展開を予想する。米中貿易戦争の停戦暫定合意に関する報道が好感され、円全面安の見通し。ただ、今晩発表の米国内総生産(GDP)など経済指標が低調な内容となれば利下げ観測が広がり、一段のドル買いを弱めそうだ。

香港紙報道によると、今週末に大阪で開催される20カ国・地域(G20)首脳会議(サミット)を控え、米中両国は貿易摩擦に関し一時的な停戦で合意に達した。29日には米中首脳会談が行われ、今後の課題などについて協議するとみられる。5月初旬から両国の対立が深刻化し市場の動きを収縮させていた要因がいったん後退したことで、本日のアジア取引時間帯ではリスク選好的な円売りが優勢となった。また、米10年債利回りは大きく水準を切り上げる場面もあり、ドルは主要通貨に対し強含んだ。そうした流れで、ドル・円は1週間ぶりに108円台を回復している。

この後の欧米市場でも、米中の停戦暫定合意を好感した円売りが先行する見通し。ただ、ドルが目先上値を追う展開となるかどうかは米国の経済指標の内容次第だろう。21時半に発表される先週分新規失業保険申請件数は前回を上回る見通しで、来週の雇用統計で下振れ観測が広がりやすい。また、1-3月GDP確定値は3%台の成長を維持できるか注目されるが、足元の米国の経済指標は製造業を中心に景況感の悪化が目立っている。米GDPが低調な内容となり連邦準備制度理事会(FRB)のハト派寄りの政策スタンスを裏付ければ、7月の利下げへの思惑が一段のドル買いを弱めそうだ。(吉池 威)

【今日の欧米市場の予定】
・18:00 ユーロ圏・6月景況感指数(予想:104.8、5月:105.1)
・21:00 独・6月消費者物価指数速報値(前年比予想:+1.4%、5月:+1.4%)
・21:30 米・1-3月GDP確定値(前期比年率予想:+3.2%、改定値:+3.1%)
・21:30 米・先週分新規失業保険申請件数(予想:22.0万件、前回:21.6万件)
・23:00 米・5月中古住宅販売成約指数(前月比予想:+1.0%、4月:-1.5%)
・02:00 米財務省7年債入札(320億ドル)




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