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今日の為替市場ポイント:地政学的リスク増大への懸念残る


20日のドル・円相場は、東京市場では108円14銭から107円47銭まで下落。欧米市場でドルは一時107円21銭まで売られたが、107円30銭で取引を終えた。

本日21日のドル・円は主に107円台前半で推移か。米国とイランの二国間の緊張状態は続いており、目先的にリスク選好的なドル買いは抑制されるが可能性が高いとみられる。

20日のニューヨーク市場では金、原油先物が大幅高となった。イスラム革命防衛隊(IRGC)は20日、「無人偵察機がイラン領空に入った際に撃墜した」と発表したことから、米国とイランの軍事衝突に対する警戒感が一段と高まっており、安全逃避的な買いが入った。トランプ大統領は「イランによる米軍の無人偵察機撃墜は誤射によるもの」との見方を示しているが、二国間の緊張状態は緩和されていないようだ。

来週28−29日に開かれる20カ国・地域(G20)首脳会議の際、米中首脳会談が行なわれる予定となっている。貿易協議進展への期待は広がっているが、中東地域における地政学的リスクの高まりを嫌気してリスク選好的なドル買いは抑制されている。ある市場関係者は「米国とイランの間で軍事衝突が発生した場合、トランプ大統領はG20を欠席する」と予想している。現時点でトランプ大統領はG20に参加する見込みだが、中東情勢が一段と悪化した場合は欠席も十分あり得るとの見方は少なくない。米国による第4弾の対中関税引き上げは当面見送りとなりそうだが、米中貿易摩擦の早期解消への期待は後退し、主要国の株式は下落する可能性があるとみられている。




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